【シャシーはクラス上位】ホンダHR-V(ヴェゼル)へ英国試乗 人と機械の良い関係

公開 : 2021.10.30 08:25

ホンダのコンパクト・クロスオーバーがモデルチェンジ。初代HR-Vから数えて3代目に当たる新型を、英国編集部が評価しました。

マン-マキシマム、マシン-ミニマム

執筆:Illya Verpraet(イリヤ・バプラート)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ホンダのクロスオーバー、HR-V(ヴェゼル)が3代目へモデルチェンジし、英国へ上陸した。ヴェゼルとして数えれば2代目となる。英国での広告展開を見ると、近年のテクノロジー満載状態のクルマへ困惑するユーザーを、配慮したかのようだ。

そのキャッチコピーは、「マン-マキシマム、マシン-ミニマム」。少し語呂が良くないものの、テクノロジーやデザインは運転手や同乗者のニーズに応えるべきだ、という考えを端的に表現しようとしたのだろう。

ホンダHR-V(ヴェゼル)i-MMTアドバンス eCVT(欧州仕様)
ホンダHR-V(ヴェゼル)i-MMTアドバンス eCVT(欧州仕様)

英国へ導入される最新のHR-Vは、兄弟モデルに当たるジャズ(フィット)と同様に、ハイブリッドのみ。ハイブリッド・システムも基本的には同じものながら、増えた車高と車重に対応するため、バッテリー容量と21psの馬力が追加されている。

内燃エンジンは、1.5Lアトキンソンサイクルの4気筒ガソリン。そこに発電用と駆動用、2基の電気モーターが組み合わさり、システム総合で最高出力130psと最大トルク25.8kg-mを発揮する。

市街地を普通に走行している限り、内燃エンジンは駆動用バッテリーを充電する機能に徹している。駆動用モーターだけで賄えないパワーが必要になると、トランスミッションを介してタイヤの駆動も行う。

一方で高速クルージング時は、駆動用モーターが停止する。内燃エンジンだけの方が、高速域では効率的に走ることができるためだ。この制御方法は、ホンダのハイブリッド・システムに共通する。

知的なインテリアに存在感のあるボディ

HR-Vに乗り込んでみると、9.0インチのインフォテインメント用タッチモニターと、7.0インチのメーター用モニターがダッシュボードへ並ぶ。衝突被害軽減ブレーキや車線維持支援システムなど、アクティブセーフティ機能もふんだんに実装される。

エアコンの送風口も賢い。一般的にダッシュボードに配されるものに加えて、両端にLの字を逆さにしたような細長い送風口が切られている。空気のカーテンのような層を作り、ガラス窓から届く冷気や熱気を防いでくれるという。

ホンダHR-V(ヴェゼル)i-MMTアドバンス eCVT(欧州仕様)
ホンダHR-V(ヴェゼル)i-MMTアドバンス eCVT(欧州仕様)

さらに車内に気流を作ることで、直接乗員へエアコンの風を当てることなく、快適な温度を保つ効果もあるとのこと。聞くだけで心地よさそうだ。

英国のホンダがマジックシートと呼ぶレイアウトも採用。燃料タンクは先代より10mm持ち上げられたフロントシートの下側にあり、リアシートの座面を跳ね上げて高さ方向に広い空間を作ることができる。自転車も問題なく載せられる。

リアシートは30mm後方に移動し、足もと空間には一層の余裕が生まれた。とはいえ、定員乗車時の荷室容量は319Lと小さい。

ボディサイズは先代とほぼ変わらない、全長が僅かに伸びたが、全高は少し低くなっている。見た目の存在感は大きく、印象は少し大きいトヨタC-HRルノー・アルカナと同等。実際の全長は4340mmで、そこまで長くはない。

全幅はライバルたちよりも広い。車内空間だけでなく、見た目的なゆとりも生んでいるのだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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