フォルクスワーゲン・コラード 英国版クラシック・ガイド VR6は当時のFF最速 前編

公開 : 2021.11.14 07:05

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「若い頃から、ずっと欲しいと考えてきました」。と話すのは、コラードG60のオーナー、ローレンス・プリチャード氏。

「以前はM100のロータスエランを所有していましたが、6年前に売却し、コラードを購入しました。見た目はやれていたので、全塗装しています。ボンネットに気泡が出ていましたが、状態は良い方だったと思います」

フォルクスワーゲン・コラード(1988〜1995年/英国仕様)
フォルクスワーゲン・コラード(1988〜1995年/英国仕様)

「購入後は、スーパーチャージャーとヒーターマトリックスを交換。サンルーフのランナーは、リビルドしています。とはいえ、これまで27万km以上走らせているので、文句はいえないでしょう」

「活発に運転したいと思い、スーパーチャージャーは小計のプーリーに交換済み。オリジナルが入手困難なため、マフラーはステンレスで地元のショップに作ってもらいました」

「実用性も高く、乗るシーンは選びません。子どもたちと日帰り旅行も楽しみました。運転が楽しく、見た目もカッコイイですよね。人とは違うクルマが好みなので、コラードは完璧です」

「ボディは防錆処理済み。わたしが死ぬまで、手放すつもりはありません。息子へもね」

英国で掘り出し物を発見

フォルクスワーゲン・コラード VR6

登録:1995年 走行:5万1600km 価格:2万6995ポンド(410万円)

キャンディ・ホワイトで塗られ、オプションのブラック・レザー内装で仕立てられた、魅力的なVR6。シートヒーターが付きMTでもある。後期型のコラードで走行距離が短いだけに、見た目の状態は素晴らしいようだ。

フォルクスワーゲン・コラード VR6(1995年/英国仕様)
フォルクスワーゲン・コラード VR6(1995年/英国仕様)

インテリアも同様で、摩耗した部分は殆ど見られない。フロアマットはフォルクスワーゲンの純正品で、その下のカーペットも真新しい。

新車時は英国ドーチェスターのディーラーで2万1544ポンドで売られ、これまで2オーナー。整備履歴を見ると、2000年に生じたECU不具合の修理に合わせて、新しいエンジンへ載せ替えてあるようだ。

フォルクスワーゲン・コラード 1.8 16V TT

登録:1990年 走行:19万3000km 価格:9994ポンド(151万円)

派手にチューニングされた1台。1991年に、ターボテクニクス社のターボで強化された1.8Lの16Vだ。車高はギリギリに下げられ、少々時代錯誤感のある、巨大な5スポーク・ディープリム・ホイールを履いている。

これまでのオーナーは8名。走行距離は19万km超で、状態はそれなり。シルバーのボディはやれがあるし、クロスの内装はあちこちほつれているという。ダッシュボードにはターボブースト計が追加され、ターボテクニクス社のロゴが貼ってある。

中古車購入時の注意点などは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マルコム・マッケイ

    Malcolm Mckay

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジェームズ・マン

    James Mann

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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