フォルクスワーゲン・コラード 英国版クラシック・ガイド VR6は当時のFF最速 後編

公開 : 2021.11.14 07:06  更新 : 2021.11.15 07:38

甘美な操縦性を備えたVWのクーペ、コラード。手頃なネオクラシックとして人気は堅調で価格も上昇中。英国編集部がコラード・ライフへの入口をご紹介します。

4気筒スーチャーやNAのV6が人気

執筆:Malcolm Mckay(マルコム・マッケイ)
撮影:James Mann(ジェームズ・マン)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ネオクラシックとして堅調な人気のフォルクスワーゲン・コラード。スーパーチャージャーで過給される4気筒のG60は、V6エンジンのVR6より燃費は悪いが、ユニットとしての個性は濃い。

チューニングで100ps以上の強化も難しくないものの、手を加えすぎるとエンジンの寿命を縮めることにもなりかねない。スーパーチャージャーは、リビルド費用も念頭においておきたいところ。

フォルクスワーゲン・コラード(1988〜1995年/英国仕様)
フォルクスワーゲン・コラード(1988〜1995年/英国仕様)

1.8Lの16Vと2.0Lの8Vは、現代基準でもパワーに不足はなく、信頼性も高い。2.0Lの16Vは、高回転域の味わいが魅力だ。

V型6気筒を搭載したVR6は、回転域を問わずパワーに余裕がある。タイミングチェーンやオイル交換など、基本的なメンテナンスを怠らなければ30万kmは問題なく使える。耐久性とのトレードオフでパワーアップも簡単だ。

4気筒エンジンではバルブガイドが摩耗し、青白い煙が排気ガスに混ざるケースがある。VR6はタイミングチェーンだが、ガイドとテンショナーは16万km毎に交換したい。過去のメンテナンスが怪しかったり異音が聞こえる場合は、早めの交換が安心。

車高は高めで、フェンダーアーチとタイヤ上端との隙間が広め。多くの例は、車高が落とされている。見た目は良くなるし、内容が正しければ、操縦性も高まる。乗り心地がひどく悪化している例も、多くはないだろう。

ダンパーからオイルが滲んでいるなら、要交換。折角の操縦性を台無しにしてしまう。ステアリングに遊びが多いなら、ラックの摩耗が原因かも。ブレーキはノーマルでもよく効く。キャリパーの固着や、ABSの警告灯が付くことは珍しくない。

購入時に気をつけたいポイント

ボディ

フロントバンパー裏のバランスパネルやボンネット、インナーフェンダー、サイドシル付近などが錆びやすい。前後サスペンションのマウント部分やガラスの根本、ドアの底部、ジャッキポイント、燃料キャップの内側、スペアタイヤの下側なども観察したい。

クリア層が劣化し、再塗装が必要な場合もある。ヘッドライトとフォグライトの交換部品は珍しく、価格も高い。

インテリア

フォルクスワーゲン・コラード(1988〜1995年/英国仕様)
フォルクスワーゲン・コラード(1988〜1995年/英国仕様)

天井の内張りは、気泡のような膨らみが出たり、たるんでいることは珍しくない。ヒーターマトリックスが故障し、クーラントが漏れたり、フロアカーペットを湿らせることがある。

シートのサイドボルスターは擦れて破れやすい。レザーは破れにくい。ドアハンドルの動作が滑らかか確かめる。パーセルシェルフの状態もチェックポイント。

電気系統

サンルーフの動作確認は忘れずに。3代目ゴルフやパサートの部品を流用して直せる。整備工場に頼むと、意外と費用を取られる部分。

オートスポイラーは、ダッシュボードのスイッチで上下に動く。故障しやすい部分の1つなので、試乗時は確認をお忘れなく。

エンジン

一般的にフォルクスワーゲンのエンジンは高耐久。コラードのエンジンも例外ではない。定期的なメンテナンスと、タイミングチェーンやベルトの交換を忘れなければ、驚くほど長距離に耐える。チューニングで性能を求めすぎると、寿命を縮める。

4気筒エンジンはタイミングベルト交換で、9万6000km毎か6年毎の交換が推奨。V6エンジンはタイミングチェーンで、16万km毎となる。

スーパーチャージャー搭載車は、オイル管理が一層重要。怠ると不具合を招く。オイル漏れや排気ガスの白煙にも注意したい。インタークーラー・パイプ内にオイルが過度に溜まっている場合は、シールの摩耗が原因。

スーパーチャージャーのリビルドは、英国では350ポンド(5万円)以上は必要。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マルコム・マッケイ

    Malcolm Mckay

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジェームズ・マン

    James Mann

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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