マツダ・スーパースポーツ、復活? 消滅? RXビジョン登場7年後の考察

公開 : 2022.01.02 11:05  更新 : 2022.01.04 18:32

マツダからスーパースポーツが出てくる? ヒントになりそうなRXビジョン登場後からの変化を踏まえ考えます。

絶えぬスーパースポーツの噂

マツダのスーパースポーツの噂が、出ては消え、消えては出ての繰り返しだ。

直近では、2021年9月に自動車関連ウェブサイト等が、特許がらみでエビデンスがあるとして、マツダ・スーパースポーツの可能性を肯定的に考える情報を流した。

マツダRXビジョン
マツダRXビジョン    マツダ

もちろん、この報道に関する件も含めて、マツダ本社側がスーパースポーツ量産に関して明言したことはこれまでに一度もない。

とはいえ、あのようなお披露目をおこなったことでの販売店やユーザーに対する「説明責任」はあるのではないだろうか。

仮に、量産開発を中止していたとしても、または量産の可能性について議論しているにしても、どこかのタイミングで対外的な説明をするべきだと思う。

本稿では、マツダ・スーパースポーツに関するこれまでの経緯と、マツダの現状、そしてマツダが示している事業計画を紹介しながら、マツダ・スーパースポーツ実現の可能性について紹介したい。

まずは、登場シーンからだ。

2015年の東京モーターショー、最大の見せ場となったのがマツダのブースだった。

東京ビックサイト西館1階の正面から入ってすぐのところに、モーターショー開催期間中を通して大きなひとだかりができた。

低めに設定されたステージの中央には、ソウルレッドの2ドアスポーツカーの姿があった。

スカイアクティブRの登場

展示車の正式名称は、ロータリースポーツコンセプト「マツダRXビジョン」だ。

枕詞は「マツダブランドの魂を宿す、いつかは実現したい夢」である。

ボディ寸法は、全長4389mm×全幅1925mm×全高1160mm、ホイールベースは2700mm。

タイヤサイズはフロントが245/40R20、リアが285/35R20、ホイールのリムがフロントが9.5J、リアが11J。

駆動方式はFR(後輪駆動車)であり、注目のエンジンはスカイアクティブRと記載されている。

このスペックからわかるように、マツダRXビジョンは、マツダの真骨頂であるロータリーエンジンをスカイアクティブ技術によって再生。マツダブランドのシンボリックな存在となり得る1台なのだ。

マツダのスポーツカーは、ロータリーエンジンの歴史そのものと言える。

コスモスポーツから始まり、RX-3、RX-7、そしてRX-8とロータリースポーツカーは脈々と量産されてきた。

そうしたマツダの歩みを考えると、マツダRXビジョンが量産される暁には、RX-9を名乗るのではないか、という声がメディアやユーザーから湧き上がってきたのは当然である。

この2015年といえば、量産車ではCX-5を皮切りに、アテンザ/アテンザ・ワゴン(現在のマツダ6)など、マツダ第6世代が次々と市場導入され、どのモデルも販売が好調という時期だった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?

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