ジャガーMk VII/VIII/IX 英国版クラシック・ガイド エリザベス王妃も愛用 後編

公開 : 2022.01.09 07:06  更新 : 2022.08.08 07:17

ジャガーMk VII/Mk VIII/Mk IXのまとめ

優雅なスタイリングと、堂々とした車格を持ち、モノトーンかツートーンのカラーで選択できた、Mk VIIからMk IXのジャガー。英国製スポーツサルーンのお手本といえるモデルだった。

当時の同価格帯では他を圧倒した豪華さとパフォーマンスは、揺るがない魅力といえる。クラシックカーとなった今でも、同様にコストパフォーマンスには優れる。だが、大々的なレストアが必要なクルマは避けた方が良いだろう。

ジャガーMk VIII(1956〜1958年/英国仕様)
ジャガーMk VIII(1956〜1958年/英国仕様)

自らレストアを手がけられる技術を持っているなら別だが、車両価値を越える費用が必要となることも多い。多少傷んでいてもオリジナルのままの方が、中途半端なレストアを受けたクルマよりベターチョイスとなることも少なくない。

まずは時間をかけて、良い例を探すことが先決。信頼性に優れ優雅で、心から楽しめるクラシックカー・ライフに浸れるはずだ。

良いトコロ

美しいスタイリングに豪華なインテリア。ドライブトレインの信頼性は高く、取引価格も英国では高すぎない。多くの部品が手に入る環境も魅力的。

良くないトコロ

長期間放置されていた例などは、入手困難な部品が欠損していることも。完璧にレストアを仕上げるには、ジャガーのなかで最も費用がかさむモデルの1台といえる。

ジャガーMk VII/VIII/IX(1950〜1961年/英国仕様)のスペック

英国価格:1829〜1897ポンド(1958年時)
生産台数:3万190台(Mk VII)/6332台(Mk VIII)/1万5台(Mk IX)
全長:4990mm
全幅:1867mm
全高:1575mm
最高速度:162-183km/h
0-97km/h加速:11.3〜14.1秒
燃費:5.0-7.8km/L
CO2排出量:−
車両重量:1756-1889kg
パワートレイン:直列6気筒3442/3781cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:162ps/5200rpm/223ps/5500rpm
最大トルク:26.9kg-m/2500rpm/33.1kg-m/3000rpm
ギアボックス:4速マニュアル/3速オートマティック

記事に関わった人々

  • マルコム・マッケイ

    Malcolm Mckay

    英国編集部ライター
  • ジェームズ・マン

    James Mann

    英国編集部フォトグラファー
  • 中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ジャガーMk VII/VIII/IX 英国版クラシック・ガイド エリザベス王妃も愛用の前後関係

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