電動化叫ばれる時代にこそ いま買っておくべき国産純エンジン車5選

公開 : 2022.01.03 09:45  更新 : 2022.01.03 10:25

日産フェアレディZ

日産には、味わい深いエンジンを搭載するクルマがもう1台ある。「フェアレディZ」だ。

Z34と呼ばれる現行型フェアレディZのデビューは2008年12月ともう13年も前のことで、来年早々には別のエンジン(何を隠そうスカイライン400Rと同じユニット)を積む新型がスタンバイ。

日産フェアレディZ
日産フェアレディZ    日産

しかし、あえて今買う理由はしっかりある。

それがVQ37VHR型の自然吸気V6エンジンの色気。エンジン型式からもわかるように排気量は3.7Lだ。

このエンジンの素晴らしいところは、中間域のフィーリングの艶っぽさ。

具体的にいえば3500-4500rpm付近でジワリとアクセルを踏んだときに感じられる、脈を打つような鼓動と息づかい。

まるで恋人同士がキスをするかのように、ドライバーの心とエンジンがシンクロする一体感が得られる。

次期型のZに搭載されるVR30DDTT型エンジンも相当にエモーショナルだが、ピュアな自然吸気エンジンを積むZはもうこれで最後だろうし、それはそれで価値がある。

レクサスIS350

そしていま、日産と並んで乗っておくべきエンジンの宝庫といえるのがレクサスである。

たとえば「IS350」だ。

レクサスIS350
レクサスIS350    前田恵介

注目すべきは、そのボンネットに収まるのが318psと高出力&高回転型の自然吸気6気筒エンジンだということ。

いま、プレミアムセダンにおいても時代が求めるのは効率と燃費。

だからターボ化と小排気量&省気筒化が着実に進んでいる。

ISと同じクラスであるBMW「3シリーズ」は6気筒エンジンこそ用意するものの自然吸気ではなくターボ。

メルセデス・ベンツCクラス」は新型になり、全車ターボ化(先代からそうだった)どころかスポーツモデルのAMGも含めて6気筒エンジン搭載車がなくなってしまった。

そんななか、われらがIS350はこだわりの6気筒エンジン、しかも自然吸気で回せば回すほど情熱的になる高回転型を用意してくれているのだから、感謝しかない。

周りを見まわしても、このクラスで6気筒自然吸気エンジンを積むのはIS350くらいだ(1クラス上だと日産「フーガ」もある)。

搭載する2GRエンジンは、とにもかくにも官能的。

レスポンスも、高回転で炸裂するパワー感も、そしてサウンドも、すべてがすべて色気の塊である。

回せば回すほどフェロモンを放出するから、ドライバーは快楽に溺れることになるだろう。なんとも罪なエンジンである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    工藤貴宏

    Takahiro Kudo

    1976年生まれ。保育園に入る頃にはクルマが好きで、小学生で自動車雑誌を読み始める。大学の時のアルバイトをきっかけに自動車雑誌編集者となり、気が付けばフリーランスの自動車ライターに。はじめて買ったクルマはS13型のシルビア、もちろんターボでMT。妻に内緒でスポーツカーを購入する前科2犯。やっぱりバレてそのたびに反省するものの、反省が長く続かないのが悩み。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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