【MR-S、7代目セリカ、Z33フェアレディZなど】価格が上がる前に手に入れておきたい国産中古車10選(前編)

公開 : 2025.11.14 11:45

国産中古車の中には、今は手頃ながらもじわじわと相場が上がっているモデルもあります。そんな、「今買っておいたほうがいいのかも?」という国産車を、意外なクルマも含め遠藤イヅルが10台選んでみました。その前編です。

高騰を控えている(かもしれない)

国産中古車の一部車種は相場が急騰しており、1970~1980年代の旧車のみならず、トヨタスープラ日産スカイラインGT-R、日産シルビアマツダRX-7などは、もはやそう簡単には手が届かない価格帯にまで上昇しています。しかし中古車のほとんどは価格が下落していきますから、リーズナブルにクルマを選べるのは、まさに中古車の醍醐味です。

ところがその中には、価格が上昇傾向にあるもの、もしくは他の世代に比べると入手しやすいものの、今後の価格アップが予想されるものなど、『今買っておかないと後で後悔するかも?』という車種は少なくないです。

トヨタMR-S(1999〜2007年)
トヨタMR-S(1999〜2007年)    トヨタ自動車

そこで1990〜2010年代登場のクルマから、10台に絞ってセレクトしました。ただし前述のような、すでに高騰済みの車種は除いてあるので、意外なクルマが入っているかもしれません。

トヨタMR-S(1999〜2007年)

価格:約50〜300万円
平均価格:約120万円

(2025年10月現在。大手中古車検索サイトによる。以下同じ)

1984年に登場した初代『MR2』は、1.6リッターエンジンのFF用コンポーネンツを反転、ミッドに搭載して作られたトヨタのスポーツカーです。1989年にはフルモデルチェンジを受け、流麗なボディを持つ2代目に発展。2Lに拡大されたエンジンは、ターボ版では最終的に245psまでパワーアップしていました。

トヨタMR-S(1999〜2007年)
トヨタMR-S(1999〜2007年)    トヨタ自動車

その後継として1999年にデビューしたのが『MR-S』です。専用のプラットフォームには140psを発生する1.8Lの自然吸気エンジンを搭載。ボディもオープンモデルのみの設定となり、約1tの軽量車体を生かした軽快さを売りにしていました。

特に2代目の価格が高いMR2に比べ、MR-Sはまだまだ低価格。MR2とはキャラが違いますが、MRのオープンカーという魅力は絶対的です。

トヨタ・セリカ(6代目T200系/1993〜1999年)

価格:約450〜400万円
平均価格:約150万円

国産初のスペシャリティーカーとして1970年に誕生した『セリカ』。1985年の4代目からはFF化され、1999年デビューの7代目をもって、2006年に生産を終えています。

セリカは中古車での人気が高く、初代は300〜500万円という高水準。エディ・マーフィがCMに出演していた5代目も、高性能版のGT-FOURが釣り上げているのは確かですが、平均価格は240万円オーバーです。

トヨタ・セリカ(6代目T200系/1993〜1999年)
トヨタ・セリカ(6代目T200系/1993〜1999年)    トヨタ自動車

一方、5代目の流れを汲みつつ、丸目4灯を採用した6代目セリカの平均価格は約150万円。以前に比べればアップしていますが、1990年代産まれのスペシャリティカー、スポーティカー、スポーツカーが軒並み高騰しているのを思うと、まだ買いやすいといえます。

GT-FOUR以外のモデルなら、3万キロ台で130万円以下という個体も。また、エッジを立てたデザインに変身した7代目もまだ低水準です。しかしどちらもじわじわと相場を上げているので、今後は『気がついたら高くなっていた』ということがあるのは間違いないでしょう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    遠藤イヅル

    Izuru Endo

    1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター兼ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持つ。コピックマーカーで描くアナログイラストを得意とする。実用車や商用車を好み、希少性が高い車種を乗り継ぐ。現在の所有は1987年式日産VWサンタナ、1985年式日産サニーカリフォルニア、2013年式ルノー・ルーテシア。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

価格が上がる前に手に入れておきたい中古車の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事