日産マーチ国内販売終了 かつてのエース、なぜ戦力外に? 40年の歴史を振り返る

公開 : 2022.09.02 07:30  更新 : 2022.09.02 07:33

エースはノートに マーチ失速のワケ

その「マーチ」の不振を埋めたのが、2005年に登場していた「ノート」だ。

コンパクトカーでありながらも、ワンモーションに近い大柄なボディを持つ。

海外で販売される日産マイクラ
海外で販売される日産マイクラ    日産

2001年に登場して大ヒットしているホンダ「フィット」に似たコンセプトのモデルである。

そして、結局のところ、日本市場において歴代「マーチ」が担っていた「ベストセラーのコンパクトカー」というポジションは、2012年登場の2代目「ノート」、そして2020年の3代目「ノート」が受け継ぐことになったのだ。

また、欧州向けには、「マイクラ」の名称で、2017年に新型モデルが登場している。

日本の「マーチ」とは異なる、よりサイズの大きなモデルだ。

日本やアジアで「マーチ」は生産終了となったが、欧州での「マイクラ」の販売は続くだろう。

振り返ってみれば「マーチ」は、「女性をターゲット」として生まれ、日本をはじめ世界中で広く認められてきたという歴史を歩んできたクルマだ。

4代目となったときに、その「女性向け」という部分がブレてしまったのが、とくに日本における販売低迷の理由ではないだろうか。

ちなみに、「マーチ」のフルモデルチェンジは10年おき。

現行モデルの生産は終了となるけれど、モデル廃止との話は耳にしていない。

次世代となる5代目「マーチ」が、日本で復活することを切に願うばかりだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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