フェラーリ・ローマへ大接近 アストン マーティンDB12に試乗 4.0L V8は680psへ 前編

公開 : 2023.07.07 08:25

DB11よりすべての領域で高速化された

最高出力は、先代から170ps増しとなる680ps。最大トルクも、70.7kg-mから81.4kg-mへ1割以上増えている。0-100km/h加速は約0.5秒短縮し、3.6秒を達成。最高速度は325km/hに届くという。

トランスミッションは、ZF社製の8速オートマティックで、これはDB11からのキャリーオーバー。電子制御のリミテッドスリップ・デフ、eデフは、スタビリティ・コントロールとネットワーク化されている。

アストン マーティンDB12(欧州仕様)
アストン マーティンDB12(欧州仕様)

このeデフは、身のこなしをシャープにするため瞬間的に制御される。完全なオープン状態からロック状態まで、ミリ秒単位という短時間に切り替わるそうだ。

サスペンションには、従来品から500%も可変率の幅を拡大した、新しいアダプティブダンパーが組まれた。ボディシェルはアルミニウム製で、剛性はDB11から7%強化された。車重は1685kgとなる。

確認はこのくらいにして、DB12を実際に走らせてみよう。ところが、大幅にアップデートされたハードウエアが故に、当初は若干のぎこちなさを感じてしまった。

コーナーへの侵入時は、予想よりブレーキペダルを強く踏む必要性があり、脱出時はアクセルペダルの操作以上にリアアクスルが前へ進もうとする。その理由は、DB11よりすべての領域で高速化されているためだ。

筆者の脳みそが先代とは異なるアストン マーティンだと理解し、手や足の操作を調整するまでに、多少の時間が必要だった。DB12の速度域は、確実に高いのだ。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

フェラーリ・ローマへ大接近 アストン マーティンDB12に試乗 4.0L V8は680psへの前後関係

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