ジャガー電動化に22億ポンド超の投資 新型EV、2025年発売予定 専用プラットフォームも開発か

公開 : 2023.07.27 06:05

JLR(ジャガー・ランドローバー)はジャガーの電動化に対して約22億5000万ポンドを投じ、また新型EVを2025年に発売予定であることを明らかにしました。新型車は4ドアのGTになると予想されます。

ジャガー新型EV、年内にも公道テスト開始か

JLRのリチャード・モリニュー最高財務責任者(CFO)は、ジャガー再編に向けた投資額は約22億5000万ポンド(約4080億円)に達し、2025年に新型EVを発売する予定であることを明らかにした。

モリニュー氏は、JLRの事業への総投資額は今後5年間で150億ポンド(約2兆7000億円)になるとし、ジャガーはJLRの将来的な売上高の約15%を占めると予想されるため、「投資額はそれに比例する」と述べた。その結果が冒頭の額だという。

ジャガーが2025年に発売予定の新型EVの予告画像
ジャガーが2025年に発売予定の新型EVの予告画像    ジャガー

JLRのエイドリアン・マーデルCEOは、2025年発売予定のジャガーの新型EVを2024年に公開する計画があることを認めた。

また、ジャガーが単独でジャガー向けのEV専用プラットフォームを開発することにも抵抗はないと述べた。マーデル氏は、JLRがタタ・グループ内の技術を利用できることや、自動運転車に関してNvidiaなどとパートナーシップを結んでいることを挙げ、ジャガーがこれらをうまく活用できるとしている。

ジャガーの新型EVは4ドアのグランドツアラーになると予想され、計3車種からなる新しいジャガー・ファミリーの第1弾として2025年に発売される予定だ。この3車種は、ジャガー・エレクトリファイド・アーキテクチャー(JEA)と呼ばれる全く新しいEV専用プラットフォームをベースに開発される。

航続距離は最大690km、車両価格は10万ポンド(約1800万円)を超え、四輪駆動用にモーターを2基搭載し、最高出力は580psを超えるようだ。充電にかかる目標時間は、15分で航続距離320km分とされる。

2024年の公開に先立ち、年内にはプロトタイプが公道走行テストを始める見込み。車両のバーチャルテストはすでにほぼ完了しているという。

JLRのチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)であるジェリー・マクガバン氏は、今後の新しい製品群のスタイリングについて、ジャガーの創始者であるウィリアム・ライオンズ卿のマントラと哲学を想起させる「the copy of nothing(何物のコピーでもない)」のデザインになると語った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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