意外なヒントは万華鏡 日産からデジタル車 「ハイパーアーバン」発表

公開 : 2023.10.04 11:55

・日産からジャパン・モビリティショー2023概要
・ワクワク感を次のレベルへ引き上げる
・第1弾として「ハイパーアーバン」

ニスモ・モデルを多数出典 EVも

2023年10月3日、日産自動車(以下、日産)はジャパン・モビリティショー2023(一般公開は10月28日〜11月5日、東京ビッグサイトで開催)の出展概要を発表した。

とくにコンセプトテーマは発表されていないが、未来を切り拓き、ワクワク感を次のレベルへ引き上げるというEVコンセプトカーや先進技術を、フィジカルとデジタルがシームレスに融合したインタラクティブなブースで展示する。EVコンセプトカーに関しては後述する。

EVコンセプトカーの第1弾として、「ハイパーアーバン」が日産テクニカルセンター内に新設されたデザインプレゼンテーションホールで発表された。
EVコンセプトカーの第1弾として、「ハイパーアーバン」が日産テクニカルセンター内に新設されたデザインプレゼンテーションホールで発表された。    日産

2023年は日産の創立90周年。これを記念して、リーフサクラエクストレイルセレナキックス、オーラの特別仕様車を参考出品する。

いずれも、フロントグリルやドアミラーにカッパー色のアクセントを施し、専用のアルミホイールやシート素材などを採用することで、90周年の特別感を演出している。

市販車では、アリアGT-Rニスモ・スペシャルエディション、フェアレディZニスモ、スカイライン・ニスモ、さらにフォーミュラEのレーシングカーも出展予定だ。

また、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」の走りを体感できるドライビングシミュレーターや、フォーミュラEの加速を感じながら自身の写真が撮れるパワーセルフィ―など、楽しみながら日産の技術を体験可能なコンテンツも出展する。

EVコンセプト第1弾「ハイパーアーバン」

日産がジャパン・モビリティショー2023に出展するEVコンセプトカーの第1弾として、「ハイパーアーバン」が日産テクニカルセンター内に新設されたデザインプレゼンテーションホールで発表された。

ただし、実車ではなくデジタルモデルとしてだ。

この「ハイパーアーバン」、ジャパン・モビリティショーの会場でも実車を見ることはできない。日産では、複数のEVコンセプトカーを出展する予定で、これに関してはジャパン・モビリティショー2023の開幕までに順次発表されていく予定。
この「ハイパーアーバン」、ジャパン・モビリティショーの会場でも実車を見ることはできない。日産では、複数のEVコンセプトカーを出展する予定で、これに関してはジャパン・モビリティショー2023の開幕までに順次発表されていく予定。    日産

ハイパーアーバンは、クロスオーバータイプのEVだ。アーバン(都市的な)という車名が示すように、都会で映えるようなライムイエロー基調のボディカラーは時間帯や光の陰影で表情を変える。

ヘッドライトからリアコンビネーションランプまで、ボディサイドを前後に突き抜けるようなブラックのラインをあしらい、そのラインと交差するようにリアフェンダーへと落ちていくハイライトとの組み合わせによって、存在感を際立たせている。

フロントは前ヒンジ、リアはガルウイング風で上方に跳ね上がるドアを開けると、インテリアは都市での生活空間に溶け込むようにデザインされている。

万華鏡から着想を得た三角形で構成されたインストゥルメントパネルやディスプレイに映し出されるHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)はアレンジが可能。フロントシートを後方へスライドさせれば、ソファで座っているようなプライベート空間となる。

コンセプトカーゆえパワートレインの詳細は発表されていないが、バッテリーに蓄えた電力を自宅や店舗、オフィスなどに給電することができるV2X(ビークル・トゥ・エブリシング)機能により、クルマに乗っているときだけでなく、駐車時にもEVの機能を最大限活用することができる。

さらに、ソフトウエアを常に最新の状態にアップデートし、必要に応じてハードウエアであるクルマのパーツなどを一新していくことで、ユーザーのさまざまな趣向に応え、より長く、より愛着を持って乗り続けることを可能としている。

この「ハイパーアーバン」、前述のようにデジタルモデルでの出展のため、ジャパンモビリティショーの会場でも実車を見ることはできない。

だが日産では、複数のEVコンセプトカーを出展する予定で、これに関してはジャパンモビリティショー2023の開幕までに順次発表されていく予定だ。

当AUTOCAR JAPANでは、そんなEVコンセプトカーが発表され次第、逐次紹介していくので、まずは楽しみに待っていて欲しい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。

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