「SL」に初のPHEV登場 816馬力のドロップトップ メルセデスAMG SL 63 S Eパフォーマンス

公開 : 2023.12.13 06:25

・メルセデスAMG SL 63に初のPHEVモデルが登場。
・0-100km/h加速2.9秒。合計出力816psの4.0L V8ハイブリッドを搭載。
・最高峰のドロップトップGT、2024年欧州発売か。

最高峰のドロップトップGT

メルセデスAMG SLに初のPHEVモデル、SL 63 S Eパフォーマンスが追加された。

パワートレインはGT 63 S EパフォーマンスおよびS 63 Eパフォーマンスとほぼ同じ。単体で611psを発生する4.0L V8ツインターボに、リアマウントの204psの電気モーターが組み合わされ、合計出力は816ps、最大トルクは145kg-mとなる。

メルセデスAMG SL 63 S Eパフォーマンス
メルセデスAMG SL 63 S Eパフォーマンス    メルセデスAMG

0-100km/h加速はマクラーレン750Sを凌ぐ2.9秒、最高速度は317km/hとされる。ブレーキも特別で、PHEV専用のブロンズカラーのキャリパー付きカーボンセラミックブレーキを装備している。

メルセデスAMGのミハエル・シーベCEOは、「このユニークなコンセプトにより、お客様に優れたパフォーマンスだけでなく、オール・エレクトリック・ドライビングという選択肢も提供します。豊富な装備オプションと高品質の素材もあり、SLは市場で最も高級なロードスターの1つに仕上がっています。まさに夢のようなクルマです」と語っている。

モーターはリアアクスルに取り付けられており、追い越しやコーナーからの立ち上がりなどの加速時にパワーを高める働きをする。2速トランスミッション、機械式リミテッドスリップディファレンシャルを備え、前輪と接続される完全可変四輪駆動となっている。また、低速および高速走行時の操縦性を補助する後輪操舵も標準装備される。

回生ブレーキは4段階 アクティブエアロも

駆動用の400VバッテリーはメルセデスAMGフォーミュラ1チームのノウハウを活かして開発された「軽量・高性能」のユニットで、こちらもリアに搭載される。特に冷却性能に気を配り、高負荷の状況でも継続的に高い性能を発揮するという。電気だけで13km走行できるが、長く走ることを目的としたものではない。

走行モードは、「エレクトリック」、「バッテリーホールド」、「コンフォート」、「スムーズネス」、「スポーツ」、「スポーツプラス」、「レース」、「インディビジュアル」の8種類を用意。それぞれスロットルレスポンス、ギアチェンジの速さ、ステアリングの重さ、サウンド、シャシーのダンピングを調整する。

メルセデスAMG SL 63 S Eパフォーマンス
メルセデスAMG SL 63 S Eパフォーマンス    メルセデスAMG

回生ブレーキの強度は最大4段階あり、100kW以上の電力をバッテリーに戻すことができる。発進時は電気のみで駆動するが、車内ではV8エンジンを模した合成音が流れる。

内外装のデザインは従来のSL 63とほぼ同じだが、リアバンパーに充電用フラップ、トランクとフロントフェンダーに赤い「E Performance」のバッジが付く。また、エアロダイナミクスに最適化された20インチまたは21インチの専用アルミホイールが装着される。

80km/h以上で下方に40mm伸びるカーボンファイバー製フロントスプリッターや、ダックテール形状のリアスポイラーなど、アクティブエアロも搭載されている。

価格は未発表だが、欧州では2024年に発売される見込みである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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