社会人1年目、ポルシェを買う。

2018.12.09

第83話:キャブ換装の空冷ポルシェを見にいった。

いったい、いくら?

お兄さんいわく、総額で500万円くらい。
ただし場合によっては約600万円とのこと。
それには理由があるのだという。

まずヘッドボルト折れの症状がでている。
その一例として圧縮が下がっているらしい。
だからこれからエンジンをおろす。
腰下まで開けて状態をみたりもするそうだ。

問題がなければそのまま組みなおす。
クランクのクリアランスが広ければ、
メタルを換えることまで視野に入れている。
白煙がすごいからシリンダーヘッドは
フルオーバーホールが必要なのだという。

「でもヘッドボルトが折れてても
 ふつーに走れますよ!
 水冷だったらね、
 冷却水とオイルが混ざっちゃうけど
 まぁ、空冷は走れますよ!」

「あと、実際に折れている場合でも
 気づかないひとが多いっすね」

ほんとかなぁ……。ううむ。

「わたしが見る限り
 ぶつかってはないですけどね、
 ボンネットが浮いているのも
 ちょっと調整すれば平気です!」

平気……。

仮にこのクルマを買ったとしよう。
このお兄さんに、ずっと
このクルマの面倒をみてもらうのかなぁ。

少なからぬ不安が頭をよぎった。
よし、これはちょっと保留かな……。
茨城までレンタカーで来ている。
自宅までの距離が無限に感じられた。

※今回も最後までご覧になってくださり、
 ありがとうございます。

 ものすごいレスポンスのよさと
 吹け上がりのよさだったけれど、
 メカポン時代の空冷エンジンなんて
 (ボッシュの機械式燃料噴射ポンプ)
 もっと鋭い吹け上がりなのだそう。

 それを聞いちゃうと……ねぇ??
 
 このままでは見つからないから、
 個人売買を検討しましょう、と
 シャカイチ読者からメールを
 いただきました……。

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