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新型ポルシェ911カレラ4S(992) vs 959 比較試乗 スペックは同等 フィールに大きな違い

2019.05.11

100字サマリー

992型へとモデルチェンジした最新の911カレラ4Sと、1986年デビューのモンスターマシン、959との比較試乗です。デビュー当時は驚異的だった959のスペックですが、いまではスポーツカーとしては当たり前のものとなりました。33年という月日は何をもたらしたのでしょうか?

もくじ

驚異のモデル 思いがけない幸運
最高の911 いまも最新
ル・マンレーサーとの繋がり
33年分の進化
真の後継モデル ターボSに期待
テスト車のスペック
番外編:次の33年

驚異のモデル 思いがけない幸運

コンセプトモデルから3年、1986年に行われたポルシェ959の発表会のことはよく覚えている。911をベースとしたマシンの可能性や、ポルシェの新たなレベルを示すだけでなく、この時代のひとつの到達点とも呼べる存在だった。

257km/hでの巡航が可能なだけでなく、959はさらにそこから強烈な加速を見せ、当時デビューからそれほど時間の経っていなかったゴージャスなGTO(ようやく最近になって288 GTOと呼ばれるようになったモデルだ)を時代遅れにするとともに、このクルマを運転したひとびとに、まさに衝撃の経験を与えている。

当時、史上最速のロードゴーイングモデルとして、450psのパワーで最高速は306km/h以上、0-100km/h加速わずか3.7秒の959では、四輪駆動のみならず、可変式トルク配分システム、さらには、信じられないかも知れないが、アダプティブサスペンションまで搭載しており、GTOが単なる豪華なアンティークにしか見えなかった。

そして、450psのパワーと306km/hの最高速、0-100km/h加速を3.6秒でこなし、四輪駆動、可変式トルク配分システム、そして、アダプティブサスペンションなど、959と非常によく似たスペックを誇るのは、2019年モデルの911カレラ4Sであり、今後登場予定の992型911のなかでは、比較的控え目とも言える存在だ。

959との間には33年の隔たりがあるとは言え、当時、狂気の一歩手前と考えられていたパフォーマンスやテクノロジーは、いまや高品質で毎日乗れるスポーツカーでは当然のものとなっている。

だからこそ、新型カレラ4Sと959との比較試乗には意味があると考えたのだ。だが、生産台数わずか300台ほどに留まり、現存する個体数となるとさらに少ない959はどこにでもあるというモデルではなく、さらに、この希少なマシンを、このクルマに相応しい方法で試乗させてくれるオーナーを探し出すなど、ほとんど不可能なように思われた。

だが、ポルシェミュージアムではグッドウッドのメンバーミーティング向けに数々のレースモデルを準備しており、幸運にもそのなかには959も含まれていたのだ。

新車当時からポルシェが所有し続け、辛うじて走行距離が5桁に達するコンディション完ぺきなこの車両の価値がどれほどのものかは想像もつかないが、間違いなく100万ポンド(1億4515万円)をはるかに超えるに違いない。

 
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