ルノー新型「トゥインゴ」公開! …でも右ハンドル導入は見送り? 初代のデザイン継承

公開 : 2024.10.17 06:25

ルノーが新型EV「トゥインゴ」を欧州で発表した。2026年に1万7000ポンド(約330万円)前後で発売予定だが、英国などの右ハンドル市場への導入はコストの観点から見送られる可能性がある。

2026年に欧州で発売予定

ルノーは2026年に新型EV「トゥインゴ」を欧州市場で発売する予定だが、英国など右ハンドルの地域では販売されない可能性がある。

新型トゥインゴは、1992年の初代モデルから大きな影響を受けてデザインされ、中国のエンジニアリング会社と共同で開発が進められている。1万7000ポンド(約330万円)相当と、手頃な価格での発売を目指している。

パリ・モーターショーで公開されたルノー・トゥインゴ・コンセプト
パリ・モーターショーで公開されたルノー・トゥインゴ・コンセプト    AUTOCAR

しかし、ルノーの製品パフォーマンス責任者であるブルーノ・ヴァネル氏はAUTOCARの取材で、英国での発売の可能性について次のように答えた。

「今日は断言できませんが、努力はします。利益率の問題ではなく、台数的なチャンスが重要なのです。そこは現在、評価中です」

ヴァネル氏は正確な理由を明かさなかったが、グローバルでクルマを発売する際には、常に考慮すべき「経済方程式」が存在すると述べた。

トゥインゴは低価格ゆえに利幅が小さいため、右ハンドルに適合させるためのコストが大型モデルよりも割に合わないのだろう。

新しい「Amprスモール」プラットフォームをベースとするトゥインゴ、新型4 Eテック、5 Eテックのグローバル製品リーダーであるヴィットリオ・ダリエンツォ氏は、構造的に右ハンドルに対応できるが、他にも考慮すべき点があると述べた。

「このクルマは、英国で右ハンドルとして提供される予定の5 Eテックの娘であるため、右ハンドルに対応しています」

「英国市場はわたしにとって特別な場所です。なぜなら、英国は乗り心地とハンドリングが重要で、クルマを運転するのが大好きな人たちがいるからです。ですからわたしとしては、英国にできるだけ多くの優れたドライビングカーを導入する必要があるのです」

「(英国導入が)わたしの目標であることは確かです。しかし、英国での計画はまだ公表できません。というのも、まだ想像もできないペースでマシンを開発しているからです。それでも、検討していることの1つであることは間違いありません」

「右ハンドル化のコストは、開発段階の早い時点ですでに予測していないと、プラットフォームの調整も必要ですし、投資の面でかなり高くつく可能性があります」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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