フォルクスワーゲン『ID.Every1』にGTIバージョン登場の可能性 「最小」高性能EV導入か

公開 : 2025.03.12 06:45

先日公開されたフォルクスワーゲンの新型EVコンセプト『ID.Every1』に、高性能のGTIバージョンは登場するのか。市場ニーズさえあれば、パワフルな電気モーターを搭載可能であるそうです。

小型EVの「GTI」導入はアリ?

フォルクスワーゲンの新型EVコンセプト『ID.Every1』の市販モデルに、高性能のGTIバージョンが導入されるかもしれない。同社の技術責任者であるカイ・グリュニッツ氏は可能性を否定していない。

ID.Every1の市販モデルは2027年に発売予定で、価格は約2万ユーロ(約320万円)から。最高出力95psのパワートレインを搭載し、航続距離は約250kmとなる見込みだ。

新型「ID.1」は2027年に欧州で発売予定で、価格は約2万ユーロ(約320万円)からとなる。
新型「ID.1」は2027年に欧州で発売予定で、価格は約2万ユーロ(約320万円)からとなる。

フォルクスワーゲン・グループのMEBプラットフォームを前輪駆動用に改良したものを採用しており、グリュニッツ氏は、その柔軟なモジュラー設計を活かし、よりパワフルな電気モーターを搭載することも可能であると述べた。

しかし、来年発売予定の新型ID.2(ID.2allコンセプトの市販版)にはGTIバージョンの導入が確定しており、両車が競合してしまうことから、『ID.Every1 GTI』の導入は明確ではないようだ。

AUTOCARの取材で、ID.Every1 GTIの登場の可能性について尋ねられたグリュニッツ氏は、次のように答えた。

「当社はMEBプラットフォームのモジュールを使用しているので、可能性はあります。しかし、それはこのクルマに対する顧客の反応など、さまざまな要因に左右されるでしょう」

「ID.Every1とID.2allがありますが、後者にはGTIバージョンを設定します。ID.1(ID.Every1の市販版)にあらゆるものが揃っていれば、ID.2にあらゆるものを揃える必要はなくなるでしょう」

「ID.2の方が大型で、機能性と価値も高い。これはUp!とポロの関係と同じです。そのうち、はっきりとするでしょう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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