フェイクじゃない4本マフラー 最新アウディSQ5へ試乗 3.0L V6ガソリンでしっかり「S」
公開 : 2025.03.11 19:05
アウディの中型SUV、SQ5が一新 367psの3.0L V6ガソリン・マイルドHV フェイクじゃない4本マフラー Q6 e-トロンへ近い内装 エアサスで良好な乗り心地と姿勢制御 英編集部が評価
もくじ
ーフェイクじゃない4本マフラー しっかり「S」
ーQ6 e-トロンへ近い内装 部分的にローコスト
ー367psの3.0L V6ガソリンターボ・マイルドHV
ーエアサスで快適な乗り心地 良好な姿勢制御
ーSのエンブレムにふさわしいSUV 価格はお高め
フェイクじゃない4本マフラー しっかり「S」
新しいアウディSQ5には、うれしいディティールがある。楕円形のテールパイプが、リアバンパーの下へ復活したのだ。数年前まで、4リングスの「S」には必ず備わるアイテムだったが、最近は良くできたフェイクパーツだったのはご存知だろう。
ココだけを見ても、Q5の「S」への意気込みを理解できる。果たして、新しいSQ5は、車格的には近いバッテリーEVのSQ6 e-トロンとは異なり、しっかりアウディ・スポーツしている。通常のQ5と、走りは大幅に違う。

スタイリングは、アウディの新しいデザイン的な特徴が展開される。フロントには、おなじみのシングルフレーム・グリルが備わり、その両端に、細身のマトリックスLEDヘッドライトが伸びる。
ショルダーラインは高めで、プロポーションはファミリーSUVそのもの。前後で、平行四辺形にSのエンブレムが光る。SQ5のアルミホイールは、21インチが標準。レッドのブレーキキャリパーが、足もとを彩る。
ルーフラインがクーペ風の、スポーツバックもラインナップ。先代では2021年に登場しているが、欧州市場では通常のワゴンボディ以上の人気を得ている。荷室の広さに実質的な差はないから、スタイリッシュな方を選ぶ人の気持ちは理解できる。
Q6 e-トロンへ近い内装 部分的にローコスト
インテリアは、バッテリーEVのQ6 e-トロンと雰囲気が近い。ドライバーの正面には、バーチャル・コックピット用の11.9インチ・モニター、中央には14.5インチのインフォテインメント用タッチモニターが据えられる。
モニターの表示は高精細で、ソフトウエアは、メニューを理解しやすく操作しやすい。ちなみにオプションで、助手席側にもタッチモニターを追加可能。目の前でナビやオーディオを指定できるのは、便利かもしれない。退屈なら、動画も視聴できる。

Q6 e-トロンと同様に、実際に押せるハードスイッチはほぼ皆無。エアコンの操作は、タッチモニターで賄われる。画面の下部にショートカットが用意され、反応は素早いものの、ハードスイッチを超えるほど使いやすいわけではない。
内装の素材は、全体的に高水準。ただしシフトセレクターは、フォルクスワーゲン・グループの他のモデルと共用している。小さく、安っぽく感じられてしまった。
ステアリングホイール裏のシフトパドルも、小柄なプラスティック製。英国では、ざっくり7万5000ポンド(約1463万円)が想定される、アウディの中型SUVへ期待する品質には、残念ながら届いていない。
もう1つ、車内の特徴といえるのが、ドアのグラブハンドルに用意されたタッチセンサー。サイドウインドウを開閉できるだけでなく、フォグランプも点灯できる。しかし、ドアを閉める時にうっかり触れてしまい、筆者は必要ないのに灯してしまった。
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