【第6回】森口将之の『もびり亭』にようこそ:MaaSは今どうなっているか?

公開 : 2025.03.12 17:05

まだまだ発展の余地あり

ちなみにmy routeで紹介されているいくつかのチケットは、2023年にリリースされた『佐賀市公式スーパーアプリ』でも買えます。デザインに力を入れているだけあって、市のアプリは洗練されていて使いやすく好印象でした。

タクシーやレンタカーに頼らず、これらの施設を回ることができるのは安上がりだし、紙の一日乗車券と違って乗る前に窓口に行かなくてもいいのは便利です。僕の場合は行きの機内で購入したのでスムーズに使えました。

いくつかのチケットは、2023年にリリースされた『佐賀市公式スーパーアプリ』でも購入可能。窓口へ行かず事前購入も可能なので便利だ。
いくつかのチケットは、2023年にリリースされた『佐賀市公式スーパーアプリ』でも購入可能。窓口へ行かず事前購入も可能なので便利だ。    森口将之

しかし不満がないわけではありません。多くのチケットが交通事業者別に分けられていて、欧州のようにすべてのモビリティサービスをシームレスに使えるわけではないのです。日本も欧州のように、ひとつの都市圏はひとつの事業者が管轄する体制への変更を求めたいところです。

最近登場した生成AIの存在も気になります。既存の多くのMaaSは、目的地などを入力してボタンを押すなどの操作が必要ですが、ChatGPTなら音声入力で、佐賀空港から県庁や大隈重信記念館を経由して佐賀駅に至るルートをすぐに教えてくれます。

コロナに続く試練がやってきたような感じですが、一部の新車にも生成AIが搭載されるなど一般的になりつつあることを考えれば、MaaSとの融合は必須と言えるでしょう。逆に言えば、MaaSはまだまだ発展の余地があるというわけで、今後も注目していきたいと思ったのでした。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。

森口将之の『もびり亭』にようこその前後関係

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