フェラーリ250 GT SWB エアロダイナミコ(2) 深く落ち着き、華やかに煌めく サウンドとスピードの虜
公開 : 2025.04.12 17:46
クリーミーに6000rpmまで吹け上がるV12
V12「コロンボ」ユニットは、威厳ある爆発音で始動。トリプル・ウェーバーが送るガソリンと調子が合うまで、少しの時間を要する。シフトレバーは重く、ノブをしっかり握る必要がる。クラッチはスプリングの効きが強い。だが、どちらも滑らかに動く。
トルクは太く、発進はアイドリング+αの回転数で充分。内部の温度が上昇するほど粘り強さが増し、スピードを開放したくなる。

カーブを描くフロントガラスを支える、スーパーファストIIIへ影響を受けた細身のピラーは、風切り音を最小限に留める。ガラスエリアが広く、見晴らしが良い。貼り直されたばかりのラバーシールが、少しきしむ。
レザーシートは大柄で柔らか。身長180cmを超える筆者には少し窮屈だが、フェラーリとの一体感が徐々に深まる。ストロークの長いアクセルペダルを傾けると、吸気ノイズと排気ノイズを重ねつつ、クリーミーに6000rpmまで吹け上がる。
サスペンションは減衰力に優れ、シャシーはタイト。短いホイールベースのおかげで、ステアリングは繊細に反応する。第一印象は少し神経質ながら、臆せず操舵すれば、リアアクスルは安定して追従する。
ディスクブレーキの効きも頼もしい。感心するほど強力ではないが、フェンダー後方のエアベントから、熱気は効果的に排出されているはず。
サウンドとスピードの虜だったに違いない
エンジンは軽くなく、フロントアクスルへかかる荷重は小さくない。高めの速度域からカーブの入口でブレーキペダルを蹴飛ばすと、ステアリングは重く転じる。幅185と細身のピレリ・タイヤは、こらえきれずアンダーステア。隆起部分の影響も受けやすい。
しかし、速度調整を計画的に済ませれば、ショートホイールベース・フェラーリの好バランスを味わえる。アクセルペダルの角度でノーズの向きを調整でき、リアアクスルはストレートめがけたスタンスを保ちやすい。

行く先の景色が見えたら、慎重に3速へ。地平線の向こうを貪欲に探求するように、パワーとサウンドが解き放たれる。
V12エンジンの咆哮とともに、加速は夢見心地。風景画のように美しい景色が、高速で後方へ流れていく。4速は選ばず、濃密な時間を堪能させてもらう。
ガッタも、このサウンドとスピードの虜だったに違いない。300km/hまで振られたスピードメーターの針が、静かに高い位置を指し続ける。我へ返った頃には、遠くの目的地へ到着していた、という夕方も恐らく少なくなかっただろう。
協力:ライトカー・カンパニー
画像 注文は3台 フェラーリ250 GT SWB エアロダイナミコ 250シリーズと500 スーパーファストも 全124枚






























































































































