映像作品でもおなじみ 米国の象徴的なパトカー 31選(後編) 現代の警察車両は?
公開 : 2025.03.30 19:25
フォード・クラウンビクトリア・ポリス・パッケージ(1992年)
フォードは、1980年代に人気を博したパトカー、LTDクラウンビクトリアの後継車として、1992年にクラウンビクトリアを発表した。特徴の1つとされたのが、ブレーキ性能だ。
同社によると、ミシガン州警察とロサンゼルス市警による100-0km/hのブレーキテストにおいて、クラウンビクトリアはABSのおかげで競合車よりも9m以上も短い制動距離を実現したという。1992年には約2万5000台が製造され、1997年まで製造が続けられた。

フォード・クラウンビクトリア・ポリス・インターセプター(2006年)
クラウンビクトリアをベースにしたインターセプターの最終世代は1998年に導入された。フォードは当時、北米の警察車両の市場シェア85%を占めていると主張していた。4.6L V8エンジンを搭載した1998年モデルは、最高速度240km/hを誇った。追跡用にボディオンフレーム設計のシャシーをアップグレードし、ブレーキとステアリングを大型化し、リンク式リアサスペンションを採用している。
1998年、フォード政府車両販売マネージャーのボブ・ウィリアムズ氏は、「警察は『このクルマを手放すな』と言っています。彼らは後輪駆動の大型セダンを求めているのです」と語った。しかし、2011年に製造終了。その時点ではクラウンビクトリアの年間販売台数のうち、ほとんどすべてをポリス・インターセプターが占めていた。

シボレー・インパラ・ポリス・ビークル(2008年)
インパラの名称は、数世代にわたって警察車両で使用されてきた。このシリーズの最後のモデルとなったのは、2006年から2016年まで製造された第9世代だ。通常の警察用の『9C1』パッケージと、覆面捜査官用の『9C3』パッケージの2種類が用意されていた。
警察仕様のインパラはLSグレードをベースとし、頑丈なスチールホイール、強化された冷却システム、リアドアのロック無効化とハンドルの廃止など、おなじみの装備が揃っている。写真にある2008年モデルでは新機能として、トランクリリースの外部スイッチが追加された。

シボレー・タホ・ポリス・パッケージ(2010年)
シボレーは1990年代初頭から、ボディオンフレームのフルサイズSUVであるタホの警察仕様を提供している。後輪駆動または四輪駆動、および警察追跡車(PPV)またはスペシャル・サービス車(SSV)が選択可能だ。
写真は2010年の第3世代タホで、先代の4速ATよりも燃費の良い6速ATが搭載されている。また、注目すべき新機能として、電子制御スタビリティ・コントロール(GMではStabiliTrak=スタビリトラックと呼ぶ)が導入された。これは、背が高く、アグレッシブな走りをするSUVにとって理にかなった安全対策だろう。





















