【スーパーカー超王が斬る】BEVで登場した新世代ロータス!エメヤとエレトレに『らしさ』はあるのか?(前編)

公開 : 2025.04.03 11:45

長年、古今東西のスーパーカーを取材してきた山崎元裕、人呼んで『スーパーカー超王』が、最新のロータスをテストします。今回のお題はBEVとして登場した『4ドアのハイパーGT=エメヤ』と『スーパーSUV=エレトレ』です。その前編となります。

今後のプロダクトポートフォリオに対して大きく舵を切る

イギリスのノーフォークに活動の拠点を置くロータス。その歴史は1952年にまでさかのぼることが可能だが(実際にはこの年の1月1日にロンドンで設立されたのは、ロータス・エンジニアリング社であったのだが)、それから1996年にはマレーシアのプロトンの子会社に、また2017年には中国の浙江吉利控股集団の傘下に収まるなど、その経営体制はこれまで何回か変化している。

それはロータスというブランドから生み出されるプロダクトに関してもまた同様だ。かつてのロータスといえば、ライトウエイトスポーツがその象徴的な存在であり、コンパクトで独特なデザインのボディとシンプルな設計で(決して時代遅れの、という意味ではない)、究極的なドライビングファンを提供してくれたモデルだった。それは現在でも2L直列4気筒、もしくは3.5LのV型6気筒の両エンジンを搭載する『エミーラ』によって受け継がれる。

ロータスが4ドアのハイパーGTと称する『エメヤ』(右)と同じくスーパーSUVの『エレトレ』。
ロータスが4ドアのハイパーGTと称する『エメヤ』(右)と同じくスーパーSUVの『エレトレ』。    内藤敬仁

だがその一方で、ロータスは今後のプロダクトポートフォリオに対して大きく舵を切ってきた。これまでの設計思想とは大きく方向性が異なるとさえ思わせる、同時に古くからのロータス・ファンに、その存在はどのように映るのかにさえ一抹の不安を覚えるBEVのニューモデルがそれだ。

今回はロータス自身が『4ドアのハイパーGT』と称する『エメヤ』、そしてよりスポーティな雰囲気が醸し出されている『スーパーSUV』の『エレトレ』の両車に試乗した。まずはエメヤからレポートを始めることにしよう。

第一印象は、やはり大きさを意識させる

モーターショーの会場では、既に何回もその姿を見ていたエメヤだが、都内の駐車場で見たその第一印象は、やはり大きさを意識させられるものだった。参考までにエメヤのスリーサイズは、エレクトリックリバースミラーディスプレイを含んだ数字で、全長5139mm、全幅2123mm、全高1459mm。ホイールベースは3069mmにも達するから、もはや過去のロータス車のイメージはない。

デザインはきわめて未来的なフィニッシュでまとめられている。デュアルで備わるL字型のヘッドランプやフェンダーラインから滑らかな曲線でテールに連続するウエストラインの造形。そして外観からもキャビンの広さを感じさせる、フローティング風デザインのルーフ(試乗車には透過率可変機構を持つグラスルーフも装備されていた)など、美しさと斬新さが共存するのは第一の魅力だ。

エメヤのサイズは全長5139mm、全幅2123mm、全高1459mmで、ホイールベースは3069mmにも達する。
エメヤのサイズは全長5139mm、全幅2123mm、全高1459mmで、ホイールベースは3069mmにも達する。    内藤敬仁

アクティブフロントグリルやリアのアクティブウイング、あるいはデフューザーなどの装備で、エアロダイナミクスを最適化していることも、さすがはロータスの作である。高速域での安定感は高く、当然のことながらノイズの処理も巧みにそれが行われている。ちなみにこのエメヤが実現したCd値は0.21となっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影

    内藤敬仁

    Takahito Naito

    1986年よりフリーランスカメラマンとして主に車関係の雑誌、広告の撮影に携わる。趣味は洗車。好きな音楽は1970年代のブリティッシュロック。たまにロードバイクでサイクリンロードを走って風圧と老化に抵抗したりする。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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