ボルボ、CEOが退任 最後のインタビューで語った「業界の大変化」 自動車からITへ?

公開 : 2025.04.01 07:45

誰かが負けることになる

ローワン氏によると、ボルボを特徴づけてきたステーションワゴンは、その役割をSUVへと移すという。ボルボは比較的小規模な企業であるため、ニッチ市場には参入できず、約8車種のラインナップで十分との考えだ。ステーションワゴンの将来について尋ねられると、ローワン氏は、業界が生き残りをかけた「ダーウィン的なイベント」の真っ只中にあり、SDVにうまく移行できるのはどの企業か、という幅広い回答をした。

「この変化にいち早く対応し、自分たちの本来の仕事に専念する企業が力強く生き残るでしょう。この変化についていけないところも出てくるでしょうし、致命的な打撃を受けるところも出るでしょう。10~15のブランドを抱える企業は、非常に厳しい状況に置かれるでしょう。彼らは迅速にブランド数を減らす必要があります」

ボルボEX30クロスカントリー
ボルボEX30クロスカントリー

ローワン氏は、1年半もすれば、老舗の自動車メーカーや新興の中国企業からブランドが消え始め、大きな変化が起こると予想している。

「生き残れるのは一部だけです。全員がビジネスを継続できるほど十分な市場規模はありません。すでに利益を上げていないメーカーが多くあります。彼らは、現金収入を維持するために赤字覚悟でクルマを売っています。いずれは限界が来て、マルチブランドを展開する自動車メーカーの淘汰が始まるでしょう」

「わたしは、自動車会社が自動車会社を買収するようなことは起こらないと思います。全員に十分なビジネスがあるわけではないのです。そのため、そういった会社は消えていきます。生き残る会社は、競争相手が減るため、より強くなるでしょう。そして、この状況を乗り切るためには、かなりスリム化することを余儀なくされるでしょう」

「誰もがコスト削減に取り組んでいます。それは業界にとって悪いことではないと思います。非常に興味深いことです。今、非常に競争が激しい。非常に困難です。しかし、長期的に勝ちたいのであれば、この状況を乗り越えなければなりません。フラットな市場でシェアを獲得する唯一の方法は、競合他社から奪うことです。残念ながら、わたし達はウィンウィンの状況にはありません。誰かが負けることになります」

記事に関わった人々

  • マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    役職:編集者
    自動車業界で10年以上の経験を持つ。欧州COTYの審査員でもある。AUTOCARでは2009年以来、さまざまな役職を歴任。2017年より現職の編集者を務め、印刷版、オンライン版、SNS、動画、ポッドキャストなど、全コンテンツを統括している。業界の経営幹部たちには定期的にインタビューを行い、彼らのストーリーを伝えるとともに、その責任を問うている。これまで運転した中で最高のクルマは、フェラーリ488ピスタ。また、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIにも愛着がある。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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