【フォルクスワーゲンに何が起きたのか?】#1 きっかけはゴルフ8で感じた微振動!届いた本国からの招待

公開 : 2025.05.07 11:45

これまで2度フォルクスワーゲンを所有

その判断は私にもよく理解できる。それでも敢えてこの点を指摘したのは、私のフォルクスワーゲンに対する期待値が高かったことに理由がある。

正直、フォルクスワーゲンのクルマに派手なところはない。驚くほど高性能だったり、最新の技術をいち早く導入したりすることも滅多にない。それでも、その使い勝手のよさと、乗れば乗るほど愛着が深まる丁寧な作り込みに魅せられて、これまで2度ほどフォルクスワーゲンを所有したことがある。

筆者はこれまで2度ほどフォルクスワーゲンを所有し、愛着がある。
筆者はこれまで2度ほどフォルクスワーゲンを所有し、愛着がある。    フォルクスワーゲン

とりわけ、時に過剰と思えるほど磨き上げられた品質は、フォルクスワーゲンが誠実な自動車メーカーであることの証明といえる。かつて、デビューしたばかりのフォルクスワーゲン・アップ!と、とある日本製コンパクトカーの比較テストを行ったことがある。

その時も、平滑な路面では日本車のほうが良好な乗り心地をもたらしたのに対し、どんなに路面が荒れていても、どんなに鋭い入力が足まわりに加わってもアップ!はビクともせず、平然と走り抜けていって私を愕然とさせたのである。そして思った。「この骨太のクルマ作りこそ、フォルクスワーゲンの真髄だ」と……。

(#2へとつづく/5月8日昼頃公開予定)

記事に関わった人々

  • 執筆

    大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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