ドイツ製ワゴンの有力な対抗馬 ボルボV90 T8(1) 9年目も美しい容姿 プレミアムな内装

公開 : 2025.05.15 19:05

ドイツ製ワゴンの有力な対抗馬といえる、ボルボのV90 8年が経過しても美しいスタイリング 高級感に不足ない広々車内 スポーツカーと遜色ないプラグインHVの動力性能 UK編集部が試乗

ドイツ製ステーションワゴンの有力な対抗馬

最近はSUVに押されがちだが、ステーションワゴンが重要なポジションを守るメーカーは少なくない。ボルボもその1つ。V90は現役引退が計画されたものの、市場の反発を受けて撤回された。ドイツ勢の有力な対抗馬へ、改めて試乗してみよう。

英国仕様のV90は、プラグイン・ハイブリッド1択。T6では、2.0L 4気筒ガソリンターボエンジンと8速ATに、リアアクスルを受け持つ駆動用モーターが載り、総合で350psを発揮する。T8も同じ構成だが、455psとかなり強力だ。

ボルボV90 T8 AWDウルトラ(英国仕様)
ボルボV90 T8 AWDウルトラ(英国仕様)

駆動用バッテリーはセンタートンネル部分に搭載され、容量は14.7kWh。家庭用充電器なら2時間で満充電になり、電気だけでT6は86km、T8では83km走れるとうたわれる。

プラットフォームは、スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ(SPA)。ボルボの親会社、ジーリー・ホールディングスによる巨額の投資で開発された。

8年が経過しても美しいスタイリング

サスペンションは、前がダブルウイッシュボーン式でリアがマルチリンク式。リアのスプリングはコンポジット素材のリーフだが、オプションでエアスプリングとアダプティブダンパーの組み合わせへ変更できる。

トーマス・インゲンラート氏が描き出したスタイリングは、2017年の発売から8年が経過しても美しいまま。フロントバンパーやグリル、テールライトなどへ、僅かな手は加えられているが、スタイリッシュなステーションワゴンであることに変わりはない。

ボルボV90 T8 AWDウルトラ(英国仕様)
ボルボV90 T8 AWDウルトラ(英国仕様)

シンプルな面構成に、「トールハンマー」と呼ばれるT字型のヘッドライト・グラフィックや、L字型のテールライトなど、明確なアイデンティティも健在といえる。

トリムグレードは、英国ではT6がプラス、T8がウルトラのみ。安価な前者でも、アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応した9.0インチ・インフォテインメント用タッチモニター、デュアルゾーンエアコン、14ウェイ・ステレオなど装備は充実だ。

リムジン並みの後席 高級感に不足ない内装

大型のステーションワゴンだから、車内空間は広大。荷室容量は551Lで、このクラスでは平均値といえる。メルセデス・ベンツEクラス・ステーションワゴンより91L大きいが、BMW 5シリーズ・ツーリングより21L狭い。後席をたためば、904Lへ拡大する。

荷室の床面には、荷物が転がるのを防ぐプレートが備わる。脱着可能な、ドッグネットも用意されている。床下収納も便利だが、ハイブリッドシステムの影響で大きくはない。

ボルボV90 T8 AWDウルトラ(英国仕様)
ボルボV90 T8 AWDウルトラ(英国仕様)

後席側の空間は、リムジン並み。パノラミックガラスルーフを装備しても、上下方向のゆとりはかなりのもの。上質なレザーシートは、横方向のサポート性が今ひとつながら、高身長の大人でも快適に長時間過ごせるはず。

前席側も広々としており、シートの調整範囲は大きく、理想的な運転姿勢を探せるはず。ダッシュボードはシンプルなデザインで、操作系は理解しやすい。アルミニウムやゴムなど巧みな素材選択で、プレミアムブランドとして内装の高級感にも不足はない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    役職:ソーシャルメディア・エグゼクティブ
    AUTOCARのSNS担当として、X、YouTubeショート、インスタグラムなどの運営を任されている。以前は新聞紙や雑誌に寄稿し、クルマへの熱い思いを書き綴っていた。現在も新車レビューの執筆を行っている。得意分野はEVや中古車のほか、『E』で始まるBMWなど。これまで運転した中で最高のクルマは、フォルクスワーゲンUp! GTI。 『鼻ぺちゃ』で間抜けなクルマだったが、家族の愛犬もそうだった。愛さずにはいられないだろう。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ボルボV90 T8の前後関係

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