【700馬力超え必至!?】ポルシェ911 GT2 RSが復活か シリーズ最強モデル、2026年発売に向け開発中

公開 : 2025.05.16 18:45

世界で最も愛されるスポーツカーの、最も狂気に満ちた最強バージョン、『ポルシェ911 GT2 RS』が復活するようです。パワーを発揮するフラットシックス+ハイブリッドで740馬力を発揮する可能性があります。

期待のハードコア

ポルシェは、911の最も過激なバージョン、第5世代の『911 GT2 RS』を発表する準備を進めている。

2026年に英国で発売が見込まれる次期型GT2 RSは、ポルシェの特徴であるフラット6ガソリンエンジンを大幅に再設計したツインターボ仕様で、新型911 GTS T-ハイブリッド由来のハイブリッドシステムを採用する。

画像は先代のGT2 RS、ニュルブルクリンクのミニカルッセルを駆け抜ける。
画像は先代のGT2 RS、ニュルブルクリンクのミニカルッセルを駆け抜ける。    ポルシェ

最もハードコアな911の重要な目標の1つは、ニュルブルクリンクにおけるポルシェの覇権を回復することである。現在、次期型GT2 RSのプロトタイプがニュルにおいてタイムアタックに励んでおり、そのお披露目も近づいてきているようだ。

今回目撃されたプロトタイプから、技術的な面において野心的であるのと同様に、視覚的にもアグレッシブになることがわかった。ドアを除き、すべてのボディパネルは同モデル独自のものとなっている。

フロントには、新しいバンパーとボンネットにエアダクトが追加されている。冷却性能を改善しつつ、フロントホイールアーチ内の乱流を低減するものだ。このホイールアーチも他の911のものよりもかなりワイドで、前後のトレッド幅が広くなり、軽量なセンターロックホイールが装着されている。リアにおいては、巨大な固定式ウイングが際立っているが、エグゾーストシステムも見える。

特許出願によると、ポルシェは911のパフォーマンスバージョン用に、リアサイレンサーとディフューザーを一体化し、空力機能を持たせたエグゾーストセットを開発したようだ。これが911 GT2に採用されるかどうかは、まだわからない。

インテリアでは、GT2として初めてフルデジタルのインストゥルメントパネルを採用する一方、サーキットを重視するバイヤーのための高度なパーソナライゼーションが用意されることが期待されている。軽量素材や限定的な遮音材、ミニマルなトリム、ロールケージなど、さらにパフォーマンスへ焦点を当てたものとなりそうだ。

これまで以上に過激に

情報筋によると、次期型911 GT2 RSの初期のエンジンプロトタイプは、開発段階ではあるものの、テストベンチで4桁の出力を達成したという。

ポルシェのハイブリッド化の方向性を示す911 GTS T-ハイブリッドは、3.6Lフラット6にシングル電動ターボチャージャーとトランスミッション内蔵型電気モーターを組み合わせ、合計541psを発揮する。GT2とさらに過激なGT2 RSも同様の方式を採用するが、出力はさらに向上するだろう。

激化するニュルブルクリンクのラップタイムバトル。
激化するニュルブルクリンクのラップタイムバトル。    ポルシェ

GT2 RSのエンジンの正確な排気量はまだ伏せられたままだが、ツイン電動ターボチャージャーと、GTS T-ハイブリッドよりも高出力の電気モーターを組み合わせたものになると言われている。出力は少なくとも760psに達すると予想され、重量、冷却、熱効率によってはそれを超える可能性もある。最大トルクは最新の911ターボSの81.5kg-mを上回るようだ。

ちなみに、先代の991シリーズ911 GT2 RSは、ツインターボの3.8Lフラット6エンジンから700psと76.5kg-mを発生する。

ハイブリッド化したことで、車両重量が先代911 GT2 RSの1470kgよりも増加することは確実だ。911 GTS T-ハイブリッドでは約60kg増となっている。

しかし、先代と同様に、アクリル製ウィンドウ、遮音材の削減、その他の軽量化措置が施されるヴァイザッハ・パフォーマンス・パッケージが設定される見込みだ。

従来通り、生産台数は限定されるだろう。ポルシェは「少量生産のエモーションな派生モデル」が911ラインナップの中心的役割を果たし続けることを確認している。価格は現行モデルの約20万ポンド(約3800万円)を上回ると予想され、ヴァイザッハ・パッケージのようなオプションを装着すればさらに高くなるはずだ。

911 GT2 RSの発売と、ニュルブルクリンクへの挑戦は切り離すことができない。マンタイ・レーシングがチューニングした先代の公式ラップタイムは6分43秒だった。しかし、現在のニュルブルクリンク市販車レコードは、メルセデスAMGワンの6分23秒である。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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