6代目にフルチェン&世界初公開!新型トヨタRAV4はどう変わったのか?【チーフエンジニアに聞く】

公開 : 2025.05.22 11:48

PHEVは150kmのEV走行が可能

第6世代となったハイブリッドシステムは、BEV(バッテリー電気自動車)の技術もフィードバックし、トランスアクスルの小型化でデザインの自由度も上がった。

全長4600mm、全幅1855mm、全高1680mm、ホイールベース2690mmというサイズは従来型と同じながら、ラゲッジスペースは749Lと従来型より16L拡大している。

パワートレインは、2.5L直4エンジンとモーターによるハイブリッドとPHEVを設定。
パワートレインは、2.5L直4エンジンとモーターによるハイブリッドとPHEVを設定。    平井大介

PHEVはバッテリーのみで150km(開発目標値)のEV走行が可能だ。これだけモーター走行が可能なら、RAV4にはBEVは設定されないのだろうか?

「マルチパスウエイを考えれば、さまざまな選択肢を用意する必要がありますが、現段階ではBEVはなんとも言えません」(太長根氏)

この新型RAV4からSDV開発を本格化

新型RAV4の特徴的として、『ウーブン・バイ・トヨタ』で開発を進めているソフトウエアづくりプラットフォーム『Arene(アリーン)』をトヨタ車で初採用したことも挙げられる。ちなみに『アリーン』とはフランス語で『闘技場』や『舞台』を意味する。

このアリーンの採用を皮切りに、トヨタではSDV(ソフトウエア・ディファインド・ビークル)の開発を本格化していくという。

新型RAV4の日本での発売は2025年度内と発表されている。
新型RAV4の日本での発売は2025年度内と発表されている。    平井大介

「SDVの開発には、それなりのボリュームが必要であり、そういった意味でもトヨタの最量販車の1台であるRAV4からということになったのでしょう」(太長根氏)

ただし、トヨタではSDVの提供価値を単なるエンターテインメントや利便性にとどまらず、『安全・安心』、『交通事故ゼロ』の未来をもたらすことにあるという。

新型RAV4では、アリーンにより新世代マルチメディアと最新のトヨタ・セーフティセンスという、ふたつの機能を実現させた。

新世代マルチメディアでは、カスタマイズ可能なホーム画面を採用してユーザーに合わせた操作性が向上し、音声認識の応答速度や理解精度も向上させ、さらに快適な対話を可能にした。

トヨタ・セーフティセンスでは、ドライバー異常時対応システムでセンサー情報を用いて路肩に退避スペースが確認できたら減速後、路肩へ寄せて停車できるよう改良(高速道路または自動車専用道路で第一車線を走行中の場合)。また急加速抑制も標準装備された。

アリーンが開発効率を向上させることに加え、ソフトウエアのアップデートで安全・安心技術の開発スピードを加速させる。

新型RAV4の日本での発売は2025年度内と発表されている。正式発表までには、ソフトウエアはさらに進化しているかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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