アルファ・ロメオ115周年!ずっと変わらぬ『クオーレ・スポルティーヴォ』【新米編集長コラム#34】

公開 : 2025.06.15 12:05

語りたい思い出は山のようにある

私は2000年代に『アルフィスタ』というアルファ・ロメオ専門誌の編集を担当したことがあり、長年、かなり思い入れを持って接してきた。当時はアルファ156や147が日本でも大人気で、語りたい思い出は山のようにある。

それはまあさて置き、156の後期モデルでいわゆる『ジウジアーロ顔』になったあたりから、『ふたたび』アルファ・ロメオの紆余曲折が始まった気がする。念のため書いておくと、歴史的に見ればARNA、ティーポ4プロジェクトなどもっと昔からだが、今回は個人的にリアルタイムで取材してきた年代に限定して話を進めたい。

昨年10月にアルファ・ロメオとマセラティのCEOを兼任する形で就任したサント・フィチリ氏。
昨年10月にアルファ・ロメオとマセラティのCEOを兼任する形で就任したサント・フィチリ氏。    ステランティス

当時はGMとの提携があり、ジウジアーロ・デザインを本格採用した159やブレラは、スタイル自体はよかったものの、商売的には成功と言えなかった。その流れでまた方向性の違う8Cコンペティツィオーネのデザインをイメージしたミトが登場し、さらにジュリエッタが加わった。

その後、今度はマセラティとグループ内で連携が始まり、ジュリアやステルヴィオが採用した『ジョルジョ・プラットフォーム』が登場。これはまさに名作で、特にジュリアのドライビングは感動的だと思っている。そしてマセラティもグレカーレでジョルジョ・プラットフォームを採用。

これまた素晴らしいクルマになったが、アルファ・ロメオとマセラティの連携はこのあたりまでで、いったん両ブランドは独自性を求められた。そして今回、フィチリ氏がふたたび両ブランドを束ねることになり、最近の流れだけ見ると難しい舵取りが求められるように見える。

しかし、少なくとも個人的にリアルタイムで取材してきた歴代アルファ・ロメオたちは、いずれもその時代で使用できる(時には限られた)素材を使用し、圧倒的なイタリアンデザインと『クオーレ・スポルティーヴォ(=スポーツ魂)』と呼ばれる精神を元に、それを最大限に生かしてきた。

現行モデルでいえば、トナーレのデザインは本当に素晴らしく、これだけでも購入する価値があると本気で思っている。そういった思いを前提に、6月23日の発表を期待して待ちたい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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