リーフとアリアの取材を通じて感じた日産のイマ【新米編集長コラム#35】

公開 : 2025.06.22 12:25

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、新米編集長コラムです。編集部のこと、その時思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第35回は、今週6月17日に新型リーフがワールドプレミアされたということで、最近の日産の話です。

スタイリッシュに生まれ変わったリーフ

ルノーのルカ・デメオCEOの電撃辞任で始まった今週の自動車業界。私も英国編集部が『Breaking News』として伝えた第一報で知り、衝撃を受けた。

ルノー5&4の復活やルノー・グループの中でアルピーヌをスポーツブランドと位置づけたことなど、同氏の印象に残る施策は多い。事情は計り知れぬが、しばらくはルノー・マネージメントの動きを注視したいと思う。

新型日産リーフのルーフ後方は、空力をよくする斜め17度の『マジックナンバー』となっている。
新型日産リーフのルーフ後方は、空力をよくする斜め17度の『マジックナンバー』となっている。    日産自動車

さてそれは想定外として、予定どおりの大きなニュースとしては、新型日産リーフのワールドプレミアが6月17日火曜日21時にあった。私も事前に日産本社で行われた説明会に参加し、モデル概要を聞いている。残念ながら実車は見られていないが、写真で見る限りかなりスタイリッシュに生まれ変わった印象だ。

全長が4460mmから4360mmへと120mm短くなったのは大きなトピックで、しかもフロントオーバーハングが1040mmから840mmと200mmも短くなっている。説明会での資料を見る限り、室内や荷室スペースは犠牲になっていないようだ。

また、先代までのシンプルなハッチバックから、ルーフより後方が斜めになったファストバックスタイルとなったのは、空力を優先した結果だという。その斜め角『17度』は空力をよくするマジックナンバーと呼ばれているそうで、カッコ優先というわけではなかった。

このエピソードに代表されるように、新型リーフの説明会はとにかく効率を徹底的に追及して作ったという開発チームの熱量が伝わってくる内容で、日本仕様は恐らく秋のジャパン・モビリティショーで発表だが、「これはよさそう!」という期待を抱いている。

乗り逃してきたアリアに初めて試乗

リーフはアリアで初登場したCMF-EVプラットフォームを採用していて、ショートオーバーハングはこのプラットフォームのよさという説明もあった。アリアは少し前に乗る機会があったので、なるほどと納得している。ちなみにアリアに乗るのは今回が初めてで、当コラムでは何度か書いてきた『乗り逃してきた』うちの1台だ。

今回お借りしたアリアは、『B9 e-4ORCEプレミア(91kWh)』で、ボディカラーは特別塗装色となるディープオーシャンブルーとミッドナイトブラックの2トーン。実はこれが個人的にかなり刺さっていて、初対面から結構気に入ってしまった。

日産アリアに初試乗。試乗車のディープオーシャンブルーが渋くてかなり刺さった。
日産アリアに初試乗。試乗車のディープオーシャンブルーが渋くてかなり刺さった。    平井大介

少し日産デザインに対する印象を書くと、ここ最近の『雰囲気』が、個人的に好きだった1990年代前後に似ていると感じている。以前このコラムでも書いたように、実家にY31型グロリア・グランツーリスモがあったこともあり、思春期はかなり日産の影響を受けた。

そしてその『雰囲気』の正体は、プロダクトアウト傾向かマーケットイン傾向かの差だと思っている。あくまで個人的なイメージという前提で筆を進めると、こういうクルマを作りたいという想いや温度感が伝わってくる前者と、これは商売優先なんだろうなぁという後者。

カルロス・ゴーン体制の時は徹底したマーケットイン傾向だったが、これは経営者としては正しい舵取りのひとつであり、極端な書き方をすれば『好きではないけど納得はできる』と感じていた。しかしアフター・ゴーン体制では、プロダクトアウト傾向へと揺り戻している気がしてならない。アリアもリーフも、そんな匂いがするのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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