ボルボ 新型EV『EX60』来年初めに発表へ ベストセラーSUVの電動版

公開 : 2025.06.26 18:45

ボルボは2026年初頭に新型『EX60』を発表する予定です。人気の高いXC60のEV版で、「電動化の大きな後押し」になると期待されています。高度なソフトウェアを搭載し、購入後の無線アップデートに対応します。

ミドルサイズの電動SUVか

ボルボは、新型EV『EX60』を来年初めに発表予定であることを明らかにした。同社のベストセラー車であるXC60の同等のSUVモデルと見られ、同社の電動化戦略において重要な役割を担うことになるだろう。

SNSへの投稿では、EX60の新しい画像が公開されている。リアエンドは小型のEX30にも似ているが、ライトの形状が異なるようだ。ボルボは今年3月にも、クレイモデル(粘土で作った実物大模型)のリアエンドを一部披露していた。

ボルボEX60の予告画像
ボルボEX60の予告画像    ボルボ

注目すべきは、先進的なSPA3プラットフォームをボルボとして初めて採用する点だ。SPA3は、大型のEX90とES90で使用されているSPA2プラットフォームの後継となる。

高度なソフトウェアスタックを中心に設計され、購入後もOTA(無線)によるソフトウェアアップデートや新機能の追加が可能になるという。

ボルボは以前、EX60について同社の電動化の「大きな後押し」になると期待を示していた。販売面で大きな成功を収めているXC60のEV版というポジションになるからだ。

プラットフォームも最新版

ボルボの技術責任者であるアンダース・ベル氏は、SPA3プラットフォームを「100%電気で100%ボルボ・カーズ」と表現している。親会社である吉利グループのプラットフォームを使用するEX30との違いを強調した形だ。

「100%電気なので、従来のエンジンの制約をすべて取り除くことができました。新しい製品では、最高レベルのテクノロジーが高度に統合されていることがお分かりいただけるでしょう」とベル氏は言う。

ボルボEX60の予告画像
ボルボEX60の予告画像    ボルボ

「SPA3は当初から、サイズや価格、販売地域を問わず、また台数の面でも、より拡張性のある設計を目指しています」

「あらゆる側面で拡張性を考慮して設計されています。BセグメントからFセグメントまで、あらゆるサイズに対応できるスケーラビリティを確保します。柔軟性を高め、市場ニーズに合った製品を必要なタイミングで投入できるようにするためです」

ベル氏によると、ボルボの今後の新型車はすべて、同じ基本技術スタックを共有することになるため、開発期間を短縮できるという。

「すべて単一の技術スタックであるため、開発作業の重複がないのです。基本的なソフトウェアスタックや電気アーキテクチャーも同じです。サイズ、価格、機能面において拡張性はありますが、異なるエコシステムに製品を分散するものではありません」

ベル氏はアップルを例に挙げ、IT企業が異なるハードウェアをすべて基本的に同じソフトウェアで駆動し、製品を相互接続させている点を強調。ボルボもそうした方向性を目指すとしていた。

なお、このベル氏の発言はジム・ローワン前CEOの時代のものだ。ホーカン・サミュエルソン新CEOによる現体制では、将来の製品戦略や方向性について修正が加えられる可能性がある。

EX60でもう1つ注目すべき点は、ボルボとして初めてメガキャスティング技術を導入することだ。メガキャスティングは、車両の大きなセクションを単一パーツとして製造することができる技術だ。SPA3プラットフォームのモジュール性と組み合わせ、コストの削減を図っている。

ボルボのEVラインナップは現在、中国市場向けのEM90を含め、EX30、EC40、EX40、ES90、EX90の計6車種の展開となっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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