晴れの休日が一層楽しみに ミニ・クーパー S 長期テスト(最終) 弾けるような面白さ

公開 : 2025.06.26 19:05

先代の基礎骨格を土台に、車名も新たに新世代へ一新したミニ・クーパー オシャレでプレミアムな小型ハッチバックの訴求力は? エンジン仕様の日常との親和性は? 英編集部が深掘り

積算6062km 汚れるとラリーカーっぽいっ雰囲気

好きなクルマは、こまめに洗車したくなる。ただし、汚れたミニ・クーパー Sはラリーカーっぽいっ雰囲気が出て悪くない。まるで戦った勲章のように。ちょっと自分には派手な、レーシングストライプも目立たなくなる。

ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)

積算1万625km 長距離を走っても不満なし

大先輩の同僚、スティーブ・クロプリーにクーパー Sを貸したら、走行距離が倍近くに増えて帰ってきた。自分も、更に距離を伸ばそうという気持ちになった。北はバーミンガム、南はセブンオークスまで駆け回ってみたが、大きな不満は見つからない。

ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)

クーパー Cでも同じくらい楽しい時間だった

新車価格は、ジワジワ上昇している。実は英国では、4年前と比べて倍近くまで増えている。長期テストのクーパー Sが、3万4620ポンド(約675万円)だと聞いても、あまり驚かなかったことは間違いない。

だが長期テストが終わった今では、少し割高だったように感じている。約1万ポンド(約195万円)お手頃なエントリーグレード、車両入れ替え以前のクーパー Cでも、同じくらい楽しい時間を過ごせたからだ。

ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)

確かにクーパー Sの方がパワフルだが、Cが力不足だと感じることはほぼなかった。郊外の一般道で、多くのドライバーを笑顔にさせる活発さがある。比べれば、より優しいサスペンションで、乗り心地も良かった。

Sにはシフトパドルが備わり、自分でギアを選べる楽しさはある。反面、4気筒ターボエンジンはレッドラインまで引っ張っても、さほど刺激的なわけではない。

弾けるような面白さ 感受性で選ぶクルマ

それでも、クーパー Sでの時間も間違いなく満ちたものだった。シャシーは、間違いなくシャープな走りを意識した設定。スポーツ・グレードに設定される、強力なブレーキとアダプティブダンパーを組み合わせると、弾けるような面白さを享受できる。

レスポンシブでコンパクト。市街地でも峠道でも、操る自信は揺るがない。乗り心地は硬くても、思わず笑ってしまうほどパワフルで、スポーツカーとして実用性とのバランスも高い。0-100km/h加速を7秒以下で処理でき、サウンドも迫力がある。

ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)

長期テストでは1万kmほど走らせたが、燃費は平均で14.2km/Lと、クーパー Cと大差なかった。同クラスのハイブリッドと比較すると、褒められるものではないが。マイルドでも、ハイブリッド化は難しいのだろうか。

一長一短なクーパー Sだが、どちらかといえば感受性で選ぶクルマ。直接的なライバルはほぼいないと思う。合理性を超える、魅力があることは間違いない。お手頃な価格帯のドライバーズカーとしては、マツダMX-5(ロードスター)が競合するかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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