【無難ではなく指名買い】人はなぜダイハツ・ムーヴを選ぶのか?デザイナーが新型で探した求められる理由

公開 : 2025.07.02 11:05

ひと手間加えられたインテリア

一方のインテリア、特にインパネまわりは横方向に大きな骨を通すイメージでデザイン。そこに左右のエアアウトレットとカップホルダー、センタークラスターを「上からごんごんごんと乗っかっているという見え方を意識しています」と話すのは、ダイハツデザイン部ビジョンクリエイト室VXD主担当員の田辺竜司さんだ。

これは人間に例えると、しっかりとした背骨が通っているイメージだ。そこが貧弱だと全体の印象も貧相になりがちで、それを避けたかった。同時に横方向の広がり感を持たせることにも成功している。

室内のデザインスケッチ。こちらもエクステリア同様、いくつかのテーマが検討された。
室内のデザインスケッチ。こちらもエクステリア同様、いくつかのテーマが検討された。    ダイハツ

カップホルダー周りは凝った作りだ。ダイハツデザイン部第2デザイン室主担当員の門田寛仁さんは、「梨地だけでなく、傷つき防止の線が入っています。さらに(カップホルダーの縁部分が)途中で終わっているのは、ギリギリドアミラーに映り込まない工夫です」と話す。

そのほかGグレード以上に装備されるセンタートレイのイルミネーションも、LEDがひとつだけにもかかわらず、夜のドライブで「ドラマを見せたい」と配光にこだわった。

また、シート生地の線は縦方向という珍しい仕様だ。シートは3次元なので縦線の場合歪みが目立ってしまうが、工場との調整により実現できた。「表皮の触感や質感が高く、色柄も大きなポイントになるので、その辺はこだわりました」と門田さん。このように何かしらひと手間加えたのが、ムーヴのインテリアなのだ。

本来であれば約2年前に登場し、そろそろマイナーチェンジを迎えるタイミングにもかかわらず、新型ムーヴは古臭く見えない。それはベースがしっかりしており、かつ下手な小細工をしていないからだろう。上質なデザインといっても過言ではない。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    Shunichi Uchida

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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