【サマータイヤと比べても違和感なし】ブリヂストンの新型スタッドレスタイヤ『ブリザックWZ-1』の進化を体感!

公開 : 2025.08.29 11:45

グリップ性能だけでないその実力

氷上ではもうひとつ、全開加速からのフルブレーキも試すことができた。アクセルを踏みすぎてしまった時のトラクションコントロールとの相性を見るのが目的だと思うが、これも良かった。

ブレーキは停止距離こそほぼ変わらなかったのだが、ブレーキ地点までの到達スピードがWZ-1のほうが加速がよく、ブレーキも効いた。とくに発進時、雑なアクセル操作によるトラクションコントロールの制御が落ち着くまでが素早く、VRX3と比べると二呼吸くらい速く加速が始まる。また、急ブレーキでは減速感が強く、その強さからくる安心感がある。

氷上テストではその実力を存分に体感できた。
氷上テストではその実力を存分に体感できた。    ブリヂストン

氷上ステージで強く感じたのは、グリップ性能アップもさることながら、発進時のアクセルコントロールの良さ、旋回中の手応えと滑ってからのリカバリーの速さ、減速感の強さなど、感覚的な安心感が高くなっていることだった。

驚きの静粛性と転動感

WZ-1のもうひとつの注目ポイントが、全天候のパフォーマンスの高さを謳っているところ。一般道では、アウディQ5に235/55R19 101Qを装着した試乗車を使用した。

スケートリンクでの性能の高さを体感した身としては、こんなにICE性能がいいのに本当にドライ路面でしっかりした走りができるの? という気分で一般道試乗に走り出たのだが……。

ドライ路面ではサマータイヤ並みのドライブフィールを確認。
ドライ路面ではサマータイヤ並みのドライブフィールを確認。    ブリヂストン

まず驚いたのは、タイヤの静かさだった。スタッドレスタイヤ独特の『シャー』とか『じゃー』というノイズが極端に少なく、大げさでなくベーシックからミドルレンジのサマータイヤに匹敵するような静かさと滑らかな転動感を見せてくれた。

30~50km/h程度の一般道での静かさはもちろんのこと、高速道路に入ってもノイズが高まらないのだ。

手応えもしっかりしている。

資料によれば、コンパウンドは従来よりも柔らかくなっているとのことだが、ブロックがねじれたり、ヨレたりするような感触はない。コンパウンドをソフトにするのに合わせてブロックを拡大。また、サイピングもブロックを横に貫通するサイプを少なくして、代わりにブロックの端まで貫通しないL字タンクサイプを採用することでもブロック剛性を確保しているのだろう。

高速道路では直進性がよく、また直進付近の手応えがしっかりしている点も好ましく感じた。ハンドルを切り出した時の鈍さを感じない素直な応答や、しなやかにタイヤが転動する感覚があり、サマータイヤとほとんど変わらない感覚で走ることができたのにも驚かされた。

今回の試乗で、氷上でのパフォーマンスアップと、扱いやすさの向上、ドライ路面でのスタンダードなサマータイヤと比べて違和感のないドライブフィールが確認できた。

残念だったのは、雪上性能を確認できなかったこと。アイス性能や、ドライ路面での感触を考え合わせると雪上性能もかなり期待できそう。冬道を走るのが楽しみだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    斎藤聡

    1961年生まれ。学生時代に自動車雑誌アルバイト漬けの毎日を過ごしたのち、自動車雑誌編集部を経てモータージャーナリストとして独立。クルマを操ることの面白さを知り、以来研鑽の日々。守備範囲はEVから1000馬力オーバーのチューニングカーまで。クルマを走らせるうちにタイヤの重要性を痛感。積極的にタイヤの試乗を行っている。その一方、某メーカー系ドライビングスクールインストラクターとしての経験は都合30年ほど。

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