【カロッツェリア VREC-MS700D】5ヵ月使ってわかったデジタルミラー型ドライブレコーダーの実力
公開 : 2025.08.27 17:25
浜先秀彰による、カロッツェリアのデジタルミラー型2カメラドライブレコーダー『VREC-MS700D』のユーザーレビュー、第2回。前回は今年の3月に『導入編』を掲載しましたが、今回は『レビュー編』です。
使い勝手を良く考えたベストな仕様
カロッツェリアのデジタルミラー型2カメラドライブレコーダー、『VREC-MS700D』。ユーザーレビューとして、3月に『導入編』を掲載したが、今回は『レビュー編』として、5ヵ月間使用したユーザーならではの率直な感想をお届けしよう。
デジタルミラー型2カメラドライブレコーダーは『デジタルルームミラー』と『ドライブレコーダー』のふたつの機能を併せ持っていることもあり、今や人気抜群のアイテム。多くのブランドからさまざまなモデルがリリースされているが、やはりカーAVブランドの中でも不動の人気を誇る『カロッツェリア』だけに注目をしている人も多く、もちろん僕もそのひとりだ。

まずはルックスからチェック。本体は純正ルームミラーの上に被せて付属の2本のゴムバンドで固定する一般的なタイプの取り付けだが、やはり側面や裏面から見ると後付け感がある。
だが、ボディの仕上げには高級感があり『carrozzeria』のロゴもさりげなく個性を主張してくれ、十分に満足のできるルックスといえるだろう。
ケーブルは背面に3本(カメラ2本、電源1本)が接続されるが、前面からは端子部分が見えないためすっきりとしている。
そして特筆したいのが『ちょうどいい大きさ』。11型画面搭載で本体の横幅は257.6mmだが、装着を行った2016年式のトヨタ・ヴィッツでは左右のサンバイザーを使用してもぎりぎり干渉することがない。
これはある意味嬉しい誤算で、実は市販のデジタルミラーを装着すると車種によってはサンバイザーが使えなくなる場合が少なくないのだ。
もちろんこのモデルであっても車種によっては干渉するケースがあるので、気になる人はカー用品店などで試着させてもらうといいだろう。
フロントカメラはフロントガラス、リアカメラはリアガラスに装着するが、どちらもコンパクト(65×57.9×25.3mm/ブラケット含む)で見た目スッキリ。
しかもフロントカメラはこのサイズなのにGPSを内蔵しており、ダッシュボード上に目障りな四角いGPSアンテナを載せなくて済む。
本体、カメラともにユーザーの使い勝手を良く考えたベストな仕様に満足だ。
車両後方の状況を快適に確認できて安全運転にも貢献
次は『デジタルルームミラー』としての機能はどうか? という点。
デジタルルームミラーは、リアガラスに取り付けたカメラの映像を常時ディスプレイに映し出すもの。そのため、後席に人が乗っていたり、ラゲッジに大きな荷物を載せていても影響を受けずつねに良好な後方視界が得られる。

しかし、純正ルームミラーから急に差し替わると何やら違和感が……。
実はデジタルルームミラーが表示するカメラ映像は画角(見える範囲)が広く、隣りの車線を走行するクルマの動きまで見える。
もちろんこれは視野が広がるという意味で安全運転にも貢献してくれるのだが、一方で『実際は近くにいるのに遠くに見える』という違和感を生む。
つまり今までの純正ミラーの感覚で走っていると、周囲のクルマが思った以上に近くにいて車線変更でヒヤッとすることがあるのだ。
だが、この違和感はズーム機能によって簡単に解決できる。これを使うと純正ミラーとデジタルミラーで異なる、見える像のサイズのギャップを埋められる。1倍から3倍まで5段階に調整できるが、僕自身は2.5倍が今までの感覚で近く走れるようだ。
ただしこのズーム機能は拡大倍率が大きくなると映像の解像度が落ちるデジタルズームのため、画像の粗さを感じる人もいるかもしれない。個人的には元々の解像度がWQHD画質ということもあり、気にはならなかった。
表示は昼夜を問わず純正ルームミラーよりも格段に鮮明で、安全、快適なドライブができる。特に夜間は肉眼で見るよりも明るく見えるため安心感が高く、鏡のような後続車のヘッドライトによる幻惑もない。
雨の日などリアガラスに水滴が付着すると見えにくくなることもあるが、リアワイパーを作動させれば問題は無い。
ちなみに万が一故障などで電源が入らないときにディスプレイ部は一般的なミラーとして機能するので安心。底部中央のボタンを押せば、任意に映像表示をOFFにすることも可能だ。














