セミオーダー・ボディのスポーツ ウーズレー・ホーネット・スペシャル(2) 誇り高く乗った父

公開 : 2025.10.26 17:50

開発が優先されたMG 1935年で提供終了

ブルーの1台は、ウィッティンガム&ミッチェル社のデイトナ・ボディを架装する。ジャック・ペピアット氏がオーナーで、峰が2つ並んだアルミ製ダッシュボードと、ボンネットのラインが特徴。彼は2016年から維持しているそうだ。

エンジンブロックは交換されているものの、クロスフローのヘッドはオリジナル。ルーカス社製のスターティックス・システムが組まれている。エンストすると自動的に再始動する機構だが、ペピアットが主張するとおり、欠点の方が多かった。

ウーズレー・ホーネット・スペシャル・ウィッティンガム&ミッチェル・ボディ(1935年式/英国仕様)
ウーズレー・ホーネット・スペシャル・ウィッティンガム&ミッチェル・ボディ(1935年式/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

1935年仕様で、排気量は1604cc。ウーズレーが1934年のロンドン・モーターショーで発表したユニットで、最高出力は50ps程度まで上昇している。シャシーの厚みが増え、より高いラジエターも与えられている。

それでも、進化を続けるライバルと比べて、内容は控えめだった。ウーズレーはモーリス傘下にあり、ブランドの合理化が進められる中で、優先されたのはMG。1935年のホーネット・スペシャルは、年末に限られた数が提供されるに留まった。

セミオーダー・ボディのスポーツカー

筆者の父は、新しいMGの影になっても、ホーネット・スペシャルを誇り高く乗っていたに違いない。今回お集まりいただいた、5台のオーナーと同様に。セミオーダー・ボディを架装する独自性の高いスポーツカーを、心のままに楽しんでいたはず。

彼が乗っていたのはサイクルフェンダーで、YG 875のナンバーが付いていた。今でもどこかの道を、元気に走っていたりするのだろうか。

ウーズレー・ホーネット・スペシャル・インターナショナル・ボディと、コルシカ・ボディ
ウーズレー・ホーネット・スペシャル・インターナショナル・ボディと、コルシカ・ボディ    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

協力:ウーズレー・ホーネット・スペシャル・クラブ、ティム・グリーンヒル氏

ウーズレー・ホーネット・スペシャルのスペック(1932〜1935年/英国仕様)

英国価格:175ポンド(新車時/ローリングシャシーのみ)/4万ポンド(約792万円/現在)以下
生産数:2307台
全長:3480mm以上(ボディによる)
全幅:1372mm以上(ボディによる)
全高:−mm
最高速度:120km/h
0-97km/h加速:−秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:597kg(ローリングシャシーのみ)
パワートレイン:直列6気筒1271cc 自然吸気SOHC
使用燃料:ガソリン
最高出力:45ps(1934年式)
最大トルク:−kg-m
ギアボックス:4速マニュアル/後輪駆動

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ウーズレー・ホーネット・スペシャルの前後関係

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