こんなの見たことない… 不思議な姿で保管されるクラシックカー 20選(後編) ジャンクヤード探訪記
公開 : 2025.12.07 11:45
フォード・ギャラクシー(1965年)
この個体の粉砕されたフロントガラスには、一度ならず二度も「1975年式フォード」とメモ書きされている。実際にはそれより10年も前の製造だ。
これは1965年式フォード・ギャラクシーである。角張った新デザインと縦に並んだヘッドライトが特徴だった。同年、新型の3.9L直列6気筒エンジンも初登場した。性能を極めたのが7.0L V8で、425psを発生。1/4マイルを14.2秒で駆け抜けた。

フォード・ランチェロ
このフォード・ランチェロの側面に「1973」とメモ書きしてくれた人に感謝したい。おかげで筆者の確認作業が少し楽になった。とはいえ、前述のギャラクシーの例で見られるように、バレー・オート・レッキングの識別情報は必ずしも正確とは限らない。
フォード・オブ・オーストラリアは1934年に初のクーペユーティリティ車を生産したが、この概念が米国に持ち込まれるまでにはさらに23年を要した。ランチェロが先駆けとなったものの、市場独占はわずか2年で終わり、1959年にはシボレー・エルカミーノが登場した。

バス
まるでバスターミナルのような光景だ。どれに乗ろうか? カメラに近い個体は1970年代の高校へ向かおうとしている。その隣は教会行きだ。
米国のジャンクヤードではバスをよく見かける。通常はスペアパーツの保管庫として使われており、バレー・オート・レッキングでもまさにそうだった。

フォード・サンダーバード(1965年)
スポーツカーではなくパーソナルラグジュアリーカーとして売り出されたものの、2人乗りの初代フォード・サンダーバードは確かにスポーティな見た目だった。しかし、デザインはすぐに変わり、4代目(1964~1966年)が登場する頃にはスポーティな特徴はほとんど残っていなかった。
大きくて重く、カーブではふらつき、0-97m/h加速に11秒近くかかった。とはいえ、一般の自動車購入者には十分な魅力があり、この1965年モデルは約7万5000台が売れた。

フォード・サンダーバード(1968年)
5代目サンダーバード(1967~1971年)はさらに大型化し、フォードは「パーソナルラグジュアリーカー」の「ラグジュアリー」の部分を強調するようになった。最大の変更点は、当時急速に人気を失っていたコンバーチブルの廃止だ。代わりに登場したのが、写真のような4ドアモデルである。サンダーバードが次第に類似性を深めつつあったリンカーンと同様に、観音開きドアを採用している。


















