「ミスをしたら、すぐにスピン」 マイティ・ミニ(2) 優勝が最優先じゃない特別な理由
公開 : 2026.01.10 17:50
比較的ローコストでクラシックカー・レースに挑める英国のマイティ・ミニ 独学で身に着けたメカニックとしての技術 公道とまったく違うレースでの運転 UK編集部が親子が挑む1戦へ同行
公道とまったく違うレースでの運転
意見が一致することの多いジェンキンス親子だが、運転スキルは違うらしい。「僕はレースのシミュレーターをしていて、意外とすぐに馴染めました。サーキットへ行く前は、特に役立ちますよ。良い練習になります」。と息子のジェームズが説明する。
「自分は、最初は遅かったんですが、徐々に良くなってきましたね」。父のジョンが微笑む。「シミュレーターも少し試したんですが、合いませんでした。実際は、お尻の動きでも感じ取る必要がありますよね。両手だけじゃなくて」

「難しいと感じたのは、公道での運転とまったく違うこと。アクセルを思い切り倒して、ギアを最速で切り替えて、ブレーキをできるだけ送らせて、全力で踏みますよね」
「ミスをしたら、すぐにスピン。ブレーキを掛けたり、アクセルを戻しても。スラクストン・サーキットでは、連続して2回もやっちゃいました」。と苦笑いする父に、息子も釣られる。「そのショートビデオの仕上りは、面白いですけど」
「先行するとミスを起こしやすい」
そう話すジェームズも、1位はまだ。「2024年はキャドウェルパーク・サーキットで、あと1歩のところで優勝を逃しました。20分のレースで、15分リードしていたのに」
「誰かを追っている時はペースが良いんですが、先行するとミスを起こしやすい。変速を2度ミスして、僅かなタイムロスでしたが、優勝を遠のけた原因になりました」

今、筆者がお邪魔しているのも、キャドウェルパーク・サーキット。2025年シーズンからは、グリップの良いヨコハマ・タイヤを履くようになった。ラップタイムは縮まったが、まだセットアップは煮詰まっていないという。
別名「英国のニュル」を飛ばすミニ
ジェームズの助手席に乗り、コース長3.5kmのサーキットを数周してもらう。グレートブリテン島では一般的な、古い英国空軍の基地を利用した平坦なコースと異なり、キャドウェルパークは起伏が大きい。別名、「英国のニュル」とも呼ばれている。
最初のコッピス・コーナーへ飛び込む。「全開!」。ジェームズが叫ぶ。速度はさほど高くないが、ミニは前半の高速コーナーをベタ踏みですり抜けていく。

バックストレートを挟み、連続する右コーナーをクリアすると難関のS字、グースネック・コーナー。そして、すぐに下り坂。「ブレーキをロックしないようにして、2速へ入れます」。と説明しながら、巧妙に手足を動かす。
新しいミニの後ろを積極的に追いかけつつ、このサーキットで最も写真映えする、ザ・マウンテン。急な起伏で、小さなミニは瞬間的に宙に浮く。S字コーナーと右コーナーを経て、メインストレートへ。筆者は、剥き出しのドアを握り続ける。



















































































































