「ミスをしたら、すぐにスピン」 マイティ・ミニ(2) 優勝が最優先じゃない特別な理由

公開 : 2026.01.10 17:50

一生忘れない父との特別な時間

時間にすれば、ほんの数分。だが、機敏なミニのおかげで目が回った。改造したマツダMX-5(ロードスター)なら、より速く周回できるかもしれない。それでも、GT3マシンを除いて、このクラシック・ミニはキャドウェルパーク最速の部類に入るはず。

ジェームズは、ル・マン24時間レースへの出場を夢見ている。だが今は、父とマイティ・ミニでの優勝へ全力を注いでいる。このイベントを立ち上げ、運営してきたロジャー・テロ氏は、2025年で引退。ジェンキンス親子が、その後を継ぐという。

マイティ・ミニ・レーサーの整備をするジェンキンス親子
マイティ・ミニ・レーサーの整備をするジェンキンス親子    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

更に多忙になりそうだが、ジェームズにとっては優勝が最優先ではないという。「父と一緒にレースできるのが最高。父も楽しんでいるみたいです。一緒にドライブシャフトをバラしたり、夜を過ごすのも、特別な時間。一生忘れないでしょう」

協力:キャドウェルパーク、ジャベリン・トラックデイズ

番外編:マイティ・ミニに必要な金額は?

2026年のエントリーに必要な費用は、14レースで約2300ポンド(約47万円)。「スポンサーがなければ、ガソリンとタイヤ、予備パーツなどに1000ポンド(約20万円)くらいも必要ですね」。と、ジェームズが説明する。

「最新のエンジンとトランスミッション、サスペンションへのアップグレードが必要な、中古のクラシック・ミニは7000ポンド(約143万円)前後。チューニングパーツは4000ポンド(約82万円)くらいでしょう」

ローバー・ミニ SPi(1994年式/マイティ・ミニ・レーサー)
ローバー・ミニ SPi(1994年式/マイティ・ミニ・レーサー)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

「ヘルメットとスーツは、500ポンド(約10万円)くらい。レースに必要なライセンスは180ポンド(約4万円)で、毎年更新が必要です。初めての場合は、運転技術試験も必要で、500ポンド(約10万円)かかります」。と彼が続ける。

その他に、車載トレーラーやサーキットへの移動費、宿泊代も必要になる。総額は安くないが、英国では最も身近なクラシックカー・レースの1つではある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ライアン・スタンデン

    Ryan Standen

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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