マツダR100(1) ロータリーエンジンを我が物に 土台はファミリア 1200 世界へ証明した実用性

公開 : 2026.02.07 17:45

世界的に実用性を証明した10A型

ファミリア・ロータリークーペでも、サルーンのファミリア・ロータリーSSでも、14インチと当時ではひと回り大きいホイールを履き、ディスクブレーキが標準。燃費は6.4-8.1km/Lがうたわれたが、59Lの大容量ガソリンタンクで航続距離を伸ばした。

エンジンは、100psを発揮した10A型の2ローター。NSU社がRo80用ユニットを1か月で750基製造していた頃、マツダの工場では毎月4000基が組み上げられていた。

マツダR100(ファミリア・ロータリークーペ/1968〜1973年/英国仕様)
マツダR100(ファミリア・ロータリークーペ/1968〜1973年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

サイドプレートやローター、サイド・インレットポートは、鋳鉄製を採用。2本のスパークプラグで、優れた出力と燃費を引き出した。点火を制御するディストリビューターが2基載り、プラグ2本のタイミングは僅かにずらされていた。

潤滑性と耐摩耗性を高めた、カーボン製アペックスシールも特徴。日立製のキャブレター制御と連動し、6800rpmでブザーがなるレブリミットも実装された。滑らかに回るロータリーエンジンが、実用的な技術であることを世界的に証明したといえる。

耐久レースで実力を発揮したR100

ボディは小柄なファストバック、ファミリアと共通。スチール製モノコックの4シーターで、サスペンションは前がマクファーソンストラット、リアはリーフスプリングのリジットアクスルという従来的なものだった。

トランスミッションは、4速マニュアル。コスモスポーツより車重は軽く、2速で96km/hに到達し、4速でフラットアウトすれば170km/h以上へ届いた。160km/hでの回転数は5250rpmで、かなりのハイギア。その時の燃費は、5.0km/Lだったという。

マツダR100(ファミリア・ロータリークーペ/1968〜1973年/英国仕様)
マツダR100(ファミリア・ロータリークーペ/1968〜1973年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

R100は、耐久レースで実力を発揮した。1969年の鈴鹿で開かれた、全日本グランカップで優勝。ベルギーのスパ24時間レースでは5位と6位に入賞し、ニュルブルクリンクのマラソン・ド・ラ・ルートでも5位を掴んでいる。

この続きは、マツダR100(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーティン・バックリー

    Martin Buckley

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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