秘密の保管庫に眠る欧州フォードの秘宝(後編) 伝説的な『GT』からロータス仕様『コルティナ』まで

公開 : 2026.02.07 11:45

英国のとある倉庫には、欧州フォードの歴史的な車両がひっそりと保管されています。かつて人気を博したファミリーカー『コルティナ』や開発中止となった幻のモデルなど、印象的なコレクションの一部を紹介します。

フォードGT Mk1(2005年)

フォードGTは2つの重要な役割を果たした。2003年のフォード創立100周年を記念するモデルであるとともに、1966年にル・マンでフェラーリを破った名車GT40へのオマージュでもあるのだ。

スーパーチャージャー付き5.4L V8エンジンから558psを発生。0-97km/h加速は3.4秒、最高速度は約330km/hに達する。全世界で4038台と比較的多く生産されたにもかかわらず、その価値は高まる一方だ。カバーをかけた状態でも、その姿は実に堂々としている。

フォードGT Mk1(2005年)
フォードGT Mk1(2005年)

フォード・フォーカス(1998年)

初代フォーカスは、優れたハンドリング、シャープなデザイン、手頃な価格帯で、欧州のハッチバック市場に確固たる地位を築いた。初代は2.0L直列4気筒ガソリンエンジンを搭載し、130psを発生。1998年から2004年にかけて生産された。

AUTOCAR英国編集部も特集を組み、1998年11月、ロンドン環状高速道路M25を10日間以内で100周する目標を掲げ、フォーカスを借り受けた。25名のジャーナリストが交代で運転し、可能な限り時速70マイル(約113km/h)の定速走行を続けた。240時間で合計1万8940kmを走り、平均速度は80km/hだった。この挑戦は事故もなく成功に終わり、12.8km/lの燃費を記録した。

フォード・フォーカス(1998年)
フォード・フォーカス(1998年)

フォード・フォーカスRS Mk1(2002年)

優秀なフォーカスをさらに有名にしたのが、RSバージョンだ。ターボチャージャー付き2.0Lエンジンから215psを発生し、0-97km/h加速は6.3秒、最高速度は230km/hに達した。

2002年当時の価格は2万ポンドで、現在の価値に換算すると約3万2000ポンド(約680万円)。車重は1278kg。ハンドリングには高い運転技術が求められるが、集中して運転すれば喜びが待っていた。

フォード・フォーカスRS Mk1(2002年)
フォード・フォーカスRS Mk1(2002年)

フォード・モンデオMk1(1993年)

5代目エスコートの失敗後、フォードは中型車戦略を再編し、シエラの後継としてモンデオを開発した。グローバル戦略車として構想され、万人向けのようでいて誰のニーズにも応えられない失敗作となるリスクもあった。

ところが結果は大成功だった。エンジン出力は控えめながら、安定感があり操りやすい、しかも魅力的なハンドリングを実現したのだ。当時のAUTOCAR英国編集部の評価は、「モンデオこそ王者! 最高のファミリーカーだ」というものだった。

フォード・モンデオMk1(1993年)
フォード・モンデオMk1(1993年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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