3000台の廃車の中から見つけた希少なアメリカン・クラシックカー 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2026.02.08 11:05

米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回は、3000台を保有するテキサス州の廃車解体場で見つけた1940年代から1970年代の車両を中心に紹介します。

1940年代から1970年代の廃車

米国テキサス州ダラスから北へ約50km、州間高速道路35号線沿いに位置する『CTCオートランチ(CTC Auto Ranch)』は、北米有数の優れたジャンクヤードだ。

1990年に開業し、3000台もの車両を保有している。部品取り車とレストア用車両の両方を取り扱い、在庫の一部は1930年代や1940年代に遡るが、最大の強みは戦後のモデルだ。本稿では、筆者が訪問した際に見つけた興味深い車両をいくつか紹介しよう。

米テキサス州のジャンクヤード『CTCオートランチ』で見つけた興味深い廃車をいくつか紹介する。
米テキサス州のジャンクヤード『CTCオートランチ』で見つけた興味深い廃車をいくつか紹介する。

3000台の在庫

CTCオートランチには約3000台の車両があり、好奇心を大いに掻き立てるラインナップとなっている。残念ながら、部品盗難が多発したため、スタッフ同伴なしでの探索は許可されていない。だが、スタッフは喜んで案内してくれる。

CTCオートランチ
CTCオートランチ

1953年式プリムス

この1953年式プリムス4ドア・セダンは、他の錆びた車両の中でもひときわ目立つ。まだ走行可能で、素晴らしいラットロッドに改造できるポテンシャルを秘めており、たったの2000ドル(約30万円)で手に入る。

プリムスブランドは1928年に誕生し、1970年代初頭には年間100万台近い販売台数を記録している。しかし、1990年代後半には販売が急落し、世紀の変わり目にブランドは消滅してしまった。

1953年式プリムス
1953年式プリムス

1969年式ビュイック・エレクトラ

写真を撮影してから、この1969年式ビュイック・エレクトラ225からサイドウィンドウ4枚を含むいくつかの部品が取り外された。しかし、真っ直ぐで錆の少ないパネルはまだ入手可能だ。もし、探している部品がこの個体で見つからなくても、CTCオートランチには同じ部品取り車があと3台在庫されている。

1969年式ビュイック・エレクトラ
1969年式ビュイック・エレクトラ

1986年式キャデラック・リムジン

世界一魅力的なリムジンとは言えないが、この1986年式の6ドアのキャデラックは2495ドル(約38万円)というお買い得価格だ。手元に置いておいて損はないかもしれない。アーカンソー州フォートスミスのアームブラスター・ステージウェイ社によって製造されたもので、同社は19世紀に遡る長い歴史を持つコーチビルダーである。

1986年式キャデラック・リムジン
1986年式キャデラック・リムジン

1975年式AMCペーサー

紹介不要のクルマ、AMCペーサーだ。本稿執筆時点で、1970年代中盤の部品取り車が2台残っている。ペーサーの助手席ドアは運転席側より4インチ長く、後部座席の乗客の乗り降りを容易にした。この仕組みは米国市場では有意義なものだったが、一時的に輸出された英国では問題となった。右ハンドル仕様に改造されたものの、ドアの左右入れ替えは不可能だったため、英国の狭い駐車スペースでドアを開けるのに苦労したのだ。

1975年式AMCペーサー
1975年式AMCペーサー

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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