スズキのBセグメントSUV『eビターラ』は初のEVとして乗りたい(後編) エンジニアに訊く「らしさ」とは

公開 : 2026.02.02 12:10

カタログやプレスリリースには出てこない話

最後に、カタログやプレスリリースには出てこない、eビターラのちょっとした裏話も紹介しておこう。

BEVソリューション本部BEV商品企画部B・C企画課の松本圭主幹によると、eビターラは先にも書いたとおりインドで生産されるが、企画、開発、デザインなどは日本で行われた。

インドのグジャラート工場で生産されるが、企画、開発、デザインなどは日本で行われた。
インドのグジャラート工場で生産されるが、企画、開発、デザインなどは日本で行われた。    スズキ

ターゲット層は、子育ても終わり、趣味でも通勤でもクルマを使う50代くらいの男性が中心と想定されている。それゆえ、4:2:4の3分割リアシートバックや、リアシートバックを立ててラゲッジスペースを拡大できるなど、RVとしての使い勝手も高めている。

ちなみに既に欧州で発売されているトヨタ・アーバンクルーザーはきょうだい車にあたるが、開発はスズキが行っている。これが日本で発売されるかどうかは、トヨタ次第とのことだ。

また、四輪ADAS開発部ADAS技術開発課の宮部祥太郎係長によると、eビターラのADAS(予防安全、運転支援機能)は基本的にはスイフトなどと同じ、スズキ最新のものを搭載しているという。

前述の伊藤氏によると、4WDでは前後のeアクスルはパーツをほぼ共用し、リアはフロントのものを180度向きを変えることでバッテリーなどのスペースを稼ぎ、スズキらしい『小・少・軽・短』を実現できたとのことだ。

開発の背景を、その一部ではあるが直接聞いてみて、スズキらしさを再認識させてくれたeビターラ。スズキのBEV世界戦略車として、日本やインドはもちろん、英国、そしてノルウェーなどのEVの強い北欧から展開する。まずは、日本での動向に注目していきたい。

スズキeビターラのスペック

スズキeビターラZ 2WD []内は4WD
全長×全幅×全高:4275×1800×1640mm
ホイールベース:2700mm
車両重量:1790[1890]kg
モーター:交流同期電動機[同×2]
最高出力:128kW[前128kW、後48kW:合計135kW]
最大トルク:193Nm[前193Nm、後114Nm:合計307Nm]
バッテリー総電力量:61kWh
WLTCモード航続距離:520[472]km
駆動方式:FWD[4WD]
タイヤサイズ:225/55R18
価格:448万8000円[492万8000円]

写真はベースグレードとなる『X』。49kWのバッテリーで価格は399万3000円。
写真はベースグレードとなる『X』。49kWのバッテリーで価格は399万3000円。    平井大介

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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