【東京オートサロン2026総括】昨年5%増の27万2383人が入場!現実路線のパフォーマンス、市場拡大のヘリテージとレストア #TAS2026

公開 : 2026.01.13 07:45

今年も盛況だった東京オートサロンは、開催期間の1月9日から11日で総入場者数が、昨年比5%増となる27万2383人に達しました。自動車メーカーの存在感が増している近年の状況などを踏まえて、桃田健史が総括します。

特に目立ったパフォーマンス系の躍進

今年も盛況だった東京オートサロン。開催期間の1月9日から11日で総入場者数が、昨年比5%増となる27万2383人に達した。

そもそもカスタマイズカーの祭典であるが、近年は自動車メーカーの存在感が増している。今年はメーカー各社が独自性を強調した展示となり、特に目立ったのがパフォーマンス系の躍進だ。

東京オートサロン2026『コンセプトカー部門最優秀賞』を受賞し、まさに主役となったGR GT(プロトタイプ)。
東京オートサロン2026『コンセプトカー部門最優秀賞』を受賞し、まさに主役となったGR GT(プロトタイプ)。    上野和秀

例えば、トヨタは最上級スポーツ『GR GT』と、そのレーシングマシン『GR GT3』を初めて一般公開した。さらに、屋外スペースでデモンストレーションランを行い、そのエンジンサウンドと走りは詰めかけたファンの想像を超えるレベルに達した。

さらに、ニュルブルクリンク24時間レース参戦の知見を生かした、『GRヤリス・モリゾウRR』の国内100台限定発売が明らかになった。

またホンダは、今季のF1ではアストン マーティンと組んでワークス活動を復活させ、スーパーGTやスーパー耐久のレース活動を率いる『HRC』(ホンダ・レーシング)がコンプリートカーブランドとして導入されることを発表した。

日産は、e-4ORCE技術を導入した『日産オーラニスモRSコンセプト』を初公開。スーパー耐久シリーズでの参戦を念頭に市販化の可能性を目指す。

そのほか『スバルWRX STIスポーツ#』プロトタイプは、今春に限定発売予定だ。

このように、各メーカーともコンセプトモデルで新春の夢を追うというより、実売を伴う現実路線でパフォーマンス事業を描いていることがわかる。

古き佳きを味わうビジネス強化

海外メーカーの注目はBYDで、PHEVとして今年下期に『ATTO2』、年末には『シール6』を日本導入するという発表が目を引いた。

また、アフターマーケットの部品メーカー各社では、『スズキジムニーノマド』や『トヨタRAV4』をベースとしたカスタマイズが登場。キャンピングカー関連では、『トヨタ・ハイエース』の9型を待望する声が多いものの、入荷時期が読めないという声もある。

『GRヘリテージパーツ』が出展したA80スープラのインパネ。
『GRヘリテージパーツ』が出展したA80スープラのインパネ。    上野和秀

そして、ジワジワと市場拡大しているのが、ヘリテージパーツとレストアだ。

『GRヘリテージパーツ』では、AE86用となる4A-GEのシリンダーヘッドやシリンダーヘッドを現代の技術で精密に機械加工したり、A80スープラのインパネも展示した。

ホンダも、『ホンダヘリテージワークス』を2026年春から開始する。NSX用などのホンダヘリテージパーツとして復刻させ、これまで行ってきたNSXリフレッシュプランを、復興部品と共にホンダレストアサービスへ拡張する。

日産はニスモがR32/33/34型GT-Rのレストアサービスを国内外で拡充すると明らかにするなど、日系メーカー各社で正規レストアがアウターマーケット市場の重要ファクターになってきた。

自動車産業界が電動化と知能化という大きなハードルに直面する中で、レストアという自動車分野の大切さを再認識し始めている。

東京オートサロンは、こうした時代の変化を肌で感じることができる日本では貴重な場だと言えよう。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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