ロールス・ロイス新型『スペクター・シリーズII』発表 大幅改良で航続距離18%延長、出力は680psへ

公開 : 2026.06.05 17:05

ロールス・ロイスは『スペクター』の改良型を発表し、新たに「シリーズII」としました。新しい円筒形セルにより航続距離は628kmへ延長され、最高出力は680psに向上。カスタマイズオプションも拡充されました。

カリナンに次ぐ人気モデルが改良

ロールス・ロイスはEV『スペクター』を改良し、新たに「シリーズII」として展開する。航続距離の延長、数多くのカスタマイズオプションの追加、そして同社史上最高の出力を実現した。

スペクターは初公開から4年が経ち、V12エンジンを搭載したセダン『ゴースト』や『ファントム』を抜き、SUV『カリナン』に次ぐ同ブランドで2番目に売れているモデルとなった。

ロールス・ロイス・スペクター・シリーズII
ロールス・ロイス・スペクター・シリーズII    ロールス・ロイス

シリーズIIには、数多くの技術的進歩が盛り込まれている。これらの技術は、2027年に登場が予想されるSUVタイプの新型EVにも採用される見込みだ。

その中でも特に重要なのが、親会社であるBMWグループの新しいバッテリーセル技術だ。これにより、スペクターの最大航続距離は530kmから628km(WLTP)へと18%増加し、充電時間は14%短縮されたという。

新しい「Gen6」円筒形セルは、改良型BMW i7に搭載されているものと同じだ。冷却性能およびエネルギー密度の向上により、航続距離と充電速度を改善している。ただし、i7と同様に、スペクター・シリーズIIは引き続き400Vの電圧システムを採用している。

出力向上、カスタマイズも豊富に

パワーアップを果たした点も見逃せない。標準仕様のデュアルモーター四輪駆動パワートレインは、585psから601psへと向上し、よりパフォーマンス志向の『ブラックバッジ』仕様は21ps増の680psを叩き出す。これはル・マン・ハイパーカー並みの出力だ。

トルクも向上している。「ノーマル」モードでは、標準仕様は103.5kg-mを発生するが、ブラックバッジは「スピリテッド」モードで112kg-mという圧倒的なトルクを発生する。

ロールス・ロイス・スペクター・シリーズII
ロールス・ロイス・スペクター・シリーズII    ロールス・ロイス

また、ロールス・ロイスにとって収益源としてますます重要になっているビスポーク部門を通じて、購入者が利用できるパーソナライゼーションの選択肢も拡充された。

新色のエテリアルブルーや、目を引く手仕上げの23インチホイールに加え、「大幅に拡充された」というインテリアトリムオプションや、クローム部品をマットブラックに置き換えるエクステリアパッケージ「アイスドブラック」が装備可能となった。

ロールス・ロイスはシリーズIIのエントリー価格を30万ポンド(約6450万円)としているが、非常に多くの車両が高度にカスタマイズされているため、通常はこの価格をはるかに上回る。英国で販売されるロールス・ロイスの平均価格は、最終的に50万ポンド(約1億円)を超えることになる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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