小型SUV『ディフェンダー・スポーツ』来年登場へ! 開発は「順調」と責任者 高い走破性とタフなデザイン

公開 : 2026.03.04 07:25

開発期間はむやみに縮めない

英国で目撃されたプロトタイプについて、キャメロン氏は開発が「順調に進んでいる」と認めた。

また、中国メーカーとの競争に追いつくため開発サイクルをむやみに短縮するのではなく、「テストサイクルの維持」に重点を置いているとも述べた。

ランドローバー・ディフェンダー90
ランドローバーディフェンダー90

「中国ブランドによるテストサイクルの短縮は、この業界を大きく混乱させています。彼らの市場投入スピードは驚異的です」

「しかし、ディフェンダーには少なくとも2回の冬季テストサイクルと2回の高温気候テストサイクルが必要です。製品開発期間の短縮方法は模索していますが、品質や耐久性、高級ブランドとして提供すべきあらゆる要素を妥協するつもりはありません」

キャメロン氏はまた、ジャガー・ランドローバーが最も高い付加価値を生み出せる分野について、次のように述べた。

「事業として、どこで提携し、どこで自社生産するかを検討しています。コア・コンピタンス(他社と異なる、核となる要素)を明確にしなければなりません。EV業界では、バッテリーパックや電気駆動ユニットはある程度コモディティ化しています。ですがそれらは、ディフェンダーに求められるトルク特性やオフロード走行性能を実現できるでしょうか? これは重大な決断です。市場投入を急ぐならすべて外部調達するのが手っ取り早いでしょうが、ディフェンダーにとって必ずしも正解とは限らないのです」

パワートレインと販売戦略

キャメロン氏は今後の製品計画については具体的な言及を避けたが、ディフェンダーのラインナップがどれほど拡大するかについて問われると「膨大です」と答えた。

現状を踏まえると、シリーズ全体で複数のパワートレインが用意される可能性が高い。「できる限り長く、できる限り多くの選択肢を提供し続ける方針です」とキャメロン氏は語った。

ランドローバー・ディフェンダー90
ランドローバー・ディフェンダー90

デファイダーには現在、4気筒エンジンをベースにしたプラグインハイブリッド・パワートレインも用意されているが、『D7』プラットフォームは本来PHEVを想定した設計ではないため、電気走行距離(EVモード)は限定的なものだ。キャメロン氏は「将来のモデルや新しいプラットフォームでは、こうした技術を拡張していきます」と述べている。

グローバル展開においては米国市場を重要視している。キャメロン氏は「米国は現在最大の市場であり、現地で人気の製品カテゴリーにディフェンダーを確実に投入できます」と期待感を示した。

一方、「欧州では狭い道路を走るために小型車が必要」として小型車分野でも成長が見込めると指摘した。

「最大の課題は、万人受けを狙うのではなく、どこに焦点を当てるかを明確にすることです。当社にとって重要なのは販売台数ではありません。利益率を重視した健全なビジネスを構築し、現在存在しないセグメントや市場においてお客様のニーズを満たすことです」

「現在のディフェンダーも、タフなSUVセグメントを再定義した好例です」

「ディフェンダー製品を確固たる形で展開できる市場の空白地帯を慎重に見極めるつもりです。しかし、販売台数を追うためだけに他社を模倣するようなことはしません」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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