約250万人が無自覚運転という驚愕の社会現実 ホンダが『緑内障疑似体験シミュレーター』に注力する理由

公開 : 2026.03.09 17:05

緑内障であるのに無自覚な人の割合は9割

今回体験したホンダの『緑内障疑似体験シミュレーター』は、緑内障に関する様々なデータや専門家の意見などをホンダが聞き取りながら独自に開発したものであり、あくまでも見え方を仮定したものだ。

その上で、パリミキとホンダがこうした啓蒙活動を続けている大きな要因は、自分が緑内障であるのに無自覚な人の割合が9割に達してる点だという。今回ホンダが示したデータによれば、緑内障を無自覚で運転している人の数は国内で約250万人と推定される。

ドライブシミュレーターなどの研究開発および販売は、ホンダの『安全運転普及本部』が担う。
ドライブシミュレーターなどの研究開発および販売は、ホンダの『安全運転普及本部』が担う。    桃田健史

この数字を前提にすると、筆者が今回シミュレーターで体験したような周囲の見え方をするドライバーがかなりの多い中を、日常的に運転したり歩行していることになる。

ホンダとしては今後も、様々な手段がパートナーとの連携を通じて『安全な運転寿命の把握と延伸』、そして『誰もが末永く安全に移動できる社会の実現』を目指していくという。

こうした活動や、ドライブシミュレーター、ライディングシミュレーターの研究開発および販売は、ホンダが1970年に本社内組織として設立した『安全運転普及本部』が担う。

四輪ドライブシミュレーターについては2012年から量産されており、2023年発売の最新モデルを含めて累計販売台数は500台超。そのうち55%がリハビリテーション等を目的とした医療機関向けとなっている。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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