空気充填不要のエアレスタイヤ ブリヂストン『エアフリー』、グリスロで実証実験中 乗車感はまるでフランス車?

公開 : 2026.03.16 12:05

グリスロ経験で言えば最上の乗り心地

ブリヂストンは、エアフリーの導入で空気充填が不要となり、安定した稼働とメンテナンス効率の向上によって、公共交通を補う移動手段としての信頼性が高まることを強調。これまでも杉並区のグリスロではパンクがあったそうなので、この点は大きい。

実証実験中は数日に一度の頻度で外観チェックを行うそうだが、一周約2.5kmのルートを1日12周、つまり1ヵ月で約900kmという走行距離であり、このぐらいであれば減りは気にしなくて良いレベルとのことだった。

狭い道や坂道が多い地域には、グリスロのような乗り物が適役。
狭い道や坂道が多い地域には、グリスロのような乗り物が適役。    森口将之

ちなみにエアフリーはトレッド、スポークが別々にリサイクル可能なので、環境負荷低減にも貢献。この点は環境型社会を目指す杉並区の方針にも寄与するのではないかと話していた。

では、乗車感はどうかというと、僕のグリスロ経験で言えば、最上の乗り心地だった。タイヤが路面の凹凸をしっとりしなやかに吸収してくれることがしっかり伝わってきて、フランス車のようなのだ。それでいてカーブでの挙動に不安は一切なかった。

ルートにはクルマ1台通るのがやっとという狭い道も多いうえに、坂道もあり、こういう地域にはグリスロのような乗り物が適役であることも実感した。

ブリヂストンによれば、エアフリーは2026年度に社会実装できそうとのことで、スピードについては60km/hで走れるところまで来ているそうだ。とはいえ低速の営業用車両がふさわしいのは間違いなく、たしかにグリスロはふさわしい。

実証実験は31日まで。杉並区周辺に用事のある方は、荻窪三庭園を訪ねつつ、乗り味をチェックしに行ってみてはいかがだろうか。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。

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