伝説のアウディ『クワトロ』がスーパーチャージャー付きV8&MTで蘇る アナログな最新レストモッド 英国企業が製作中

公開 : 2026.03.25 12:05

現代的かつアナログに仕上げる

オーデイシャス・オートモーティブ社のクワトロにとって「走行性能は最優先の目標ではない」ものの、標準仕様のB7型RS4と比較して数々のアップグレードが施される。その中でも最大の変更点はスーパーチャージャーの追加であり、これにより出力は標準の420psから「最低」でも600psへと向上する。

一方、新ボディはRS4の元の車両重量1650kgから「少なくとも」250kg軽量化し、パフォーマンスの大幅な向上に寄与する。

オーデイシャス社のクワトロ(プロトタイプ)
オーデイシャス社のクワトロ(プロトタイプ)

グループBラリーに参戦したS1クワトロを彷彿とさせる鮮烈なボディワークは、単なる見栄えのためではなく、エンジニアリング上の目標を達成するために設計されている。

ザグレウスキー氏は「ダクトも開口部も、偽りのものは一切ありません」と述べ、デザインについては最終決定はされていないものの「クレイジーで、斬新なものになるでしょう」と付け加えた。キャビンも一新され、アルミニウム製のボタンやスイッチ類が採用される予定だ。

ザグレウスキー氏によると、RS4の車体構造とクワトロのボディを融合させたことが、同車の開発における重要な成果だという。オリジナルのショートホイールベースのクワトロは、全長4.6mのRS4に比べて著しく短く、フロントガラスなど構造上のハードポイントにおいて大幅な変更を必要とした。

「すべての車両は個別に受注生産されるため、外観は多少変わるかもしれませんが、再現性のあるプラットフォームを持っていることが当社にとって非常に重要です」と同氏は語った。

旧車に新たな命を吹き込む

オーデイシャス・オートモーティブ社のクワトロの受注価格は35万ポンド(約7400万円)からだが、これには税金や2台のドナーカーの費用は含まれていない。

希少で愛されるモデルのオリジナル車両を改造に用いることについて、物議を醸すのではないかとの問いに対し、ザグレウスキー氏は次のように答えた。

錆除去のため酸浴されたアウディ・クワトロのボディ
錆除去のため酸浴されたアウディ・クワトロのボディ

「当社のアプローチは、決して完璧な状態の車両を道路から引き離すことではありません。同業他社とは異なり、当社が選定する車体は、通常は非現実的なレベルの修復を必要としています」

「だからこそ、ボディシェルであれ、ドナーカーから回収した部品であれ、それらに新たな命を吹き込むのです」

「賛否両論あるかもしれませんが、別の見方をすれば、当社はクルマを台無しにするのではなく、救っているとも言えるでしょう」とザグレウスキー氏は述べ、世の中には台無しになってしまったクルマが「想像以上にたくさんある」とした。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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