ベースはマツダNC型ロードスター=MX-5! 窓なし&屋根なしの軽量スポーツカー 「キットカーの巨匠」ダットンが37年ぶり復活
公開 : 2026.04.16 12:05
水陸両用車を含む数多くのキットカーで知られる英国の名門メーカー、ダットン・カーズが長い休止期間を経て新モデルを公開しました。3代目マツダMX-5(NC型ロードスター)をベースに、シンプルな軽量ボディを組み合わせています。
英国の名門メーカーが本格再始動
キットカーの世界に詳しくない人でも、「ダットン」という名前には、どこか聞き覚えがあると感じるかもしれない。1970年代から1980年代にかけて、ダットン(Dutton)は生産台数において世界最大のキットカーメーカーであり、創業者ティム・ダットン氏は「キットカーの巨匠」と称された。
そして今、ダットンは37年ぶりとなる新型キットカー『フェートン5』を発表した。5という数字が示す通り、このシリーズにはこれまでに4つのバージョンが存在した。ティム・ダットン氏は1967年から1989年にかけて年間平均363台、計8000台以上のキットを販売したが、1980年代末にキットカー業界から手を引いていたのだ。

そもそもキットカーとは、購入者が自動車部品のキットから自分の手で組み立てるクルマのことで、英国を中心に親しまれているジャンルだ。その代表的なメーカーの1つが英国に拠点を置くダットンだった。
しかし、37年もの空白期間を経て、なぜ今、新しいキットカーを開発するのだろうか。
「やらない理由がありません。引退なんてできないですよ。引退したら一体何をすればいいんでしょうか?」とティム・ダットン氏は言う。彼の情熱は、59年前にサセックス州にある母親のパブの裏の小屋でキットカーの製作を始めた当時とまったく変わらない。
ティム・ダットン氏はキットカー事業を終えた後、短期間の休養を取ったが、やがて水陸両用車が欲しいと考えるようになった。しかし、市販の製品に満足できず、自ら開発し、キットまたは完成車として販売することにした。1995年から、『マリナー』、「コマンダー」、『アンフィジープ』、『リーフ』、『サーフ』など、ダットンの水陸両用車が次々と登場している。
3代目MX-5を大胆に改造
この驚くべきキャリアの第2章において、彼は計282台もの水陸両用車を販売した。そして、2023年にポーランドの代理店に同事業を売却した。
その後、ティム・ダットン氏は自身の旧作(キットカーと水陸両用車)を買い集めてレストアしていたが、それだけでは退屈すぎると考え、15年来の右腕であるジャック・ゴルスキー氏と共に、再び新車の生産を始めることにした。そんな彼らの努力の結晶が、フェートン5だ。

鮮やかなグリーン(正確には「ランボルギーニ・ヴェルデ・スキャンダル」という名称で、ゲルコート塗装となる)が印象的で、従来モデルのフェートン4よりも大型だ。この37年の間に人々の体格が年々大きくなっているため、当時ぴったりだったコックピットも、今の多くの人にとっては窮屈に感じられるのだ。
フェートン5は、2005年から2015年まで生産されたマツダMX-5(日本名:ロードスター)の3代目モデル(NC型)をベースにしている。MX-5は近年キットカー業界で非常に人気のあるベース車となっており、ソフトトップ仕様ならどれでも使用可能だ。今回公開されたデモカーには、サルベージオークションで入手した後期型の2.0L「テック・スポーツ」モデルが使用されている。
フェートン5では、ダットンがキットとして提供する部品(ボディシェル、ドア、トランクリッド、ボンネット、フロントガラスなど)を除き、すべてがベース車からの流用だ。シート、スイッチ類、ホイール、タイヤなど、ありとあらゆる部品がそのまま使われている。不要な部品は売却可能で、ダットンによると、約1000ポンド(約20万円)を回収できるという。












