意外と知られていないオーストリア生まれの名車 30選(前編) 歴史的なモデルから最新EV、国産ブランドのスポーツカーまで

公開 : 2026.03.01 11:25

フォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツ、アストン マーティンなど、歴史的に数多くのモデルがオーストリアで生産されてきました。また国内にも多くのブランドが存在し、知る人ぞ知る自動車の聖地となっています。

知る人ぞ知る自動車の聖地

オーストリアは、自動車大国として真っ先に思い浮かぶ国ではない。しかし、実際にはフォルクスワーゲンからアストン マーティンまで、多くの有名自動車メーカーが、その専門知識を求めてオーストリアに目を向けてきた。

また、オーストリアも自国で多くのブランドを抱えており、今日わたし達がよく知っているスポーツカーメーカー、ポルシェの誕生も目撃している。

オーストリアで生産された代表的なモデルを30台紹介する。
オーストリアで生産された代表的なモデルを30台紹介する。

本特集では、オーストリアで生産された自動車をアルファベット順に紹介していく。

アストン マーティン・ラピード

アストン マーティンは、英国自動車産業の中でも特に伝統あるメーカーである。しかし、2009年に発売されたラピードは、委託先であるマグナ・シュタイアの管理の下、グラーツにある専用工場で生産された。アストン マーティンは、ラピードの60ページあるパンフレットの中で、この工場について51ページ目に1段落だけ触れている。パンフレットでは主に「少量生産、ハイテク生産」といった点が強調された。

グラーツ工場は年間最大2000台のラピード生産能力を有していたが、販売不振によりこの数字は達成されなかった。そして2013年初頭のラピードS発売に先立ち、2012年秋から生産は英国ゲイドンに戻された。これにより、最高速度296km/hを誇るこのラビードにおいて、ゲイドン製のモデルが最も希少な存在となっている。

アストン マーティン・ラピード
アストン マーティン・ラピード

アウディV8L

わずか271台しか販売されなかったアウディV8Lは、1990年にオーストリアのシュタイア・プフ社が生産を担当していた。V8Lは、ホイールベースを316ミリ延長することで室内空間を拡大し、後部座席にゆとりを持たせた特別なモデルである。

独立式の後部座席2席を備え、革張りの内装、携帯電話、冷蔵庫など豊富なオプションを装備している。

アウディV8L
アウディV8L

ボンネットの下には、標準車と同じ250psの3.6L V8エンジンを搭載。1991年には280psの4.2L V8エンジンに強化された。V8Lは全車、四輪駆動とオートマティック・トランスミッションを標準装備している。

アウストロ・ダイムラー・プリンツ・ハインリヒ

この会社は当初、ドイツ製のダイムラー車をオーストリアで販売していたが、後に自社モデルの本格生産へと事業を拡大した。特に有名なのは、1911年に登場した、巨大な5.7L 4気筒エンジンを搭載したプリンツ・ハインリヒだ。

この頃、フェルディナント・ポルシェが航空エンジン開発と並行して同社の自動車技術開発を統括していた。第一次大戦後もアウストロ・ダイムラーは大型高級車の生産を続け、王室の支援も得ていた。しかし経営は苦しく、小型エンジン搭載の一般向けモデルを投入するも、1931年の倒産を食い止めることができなかった。

アウストロ・ダイムラー・プリンツ・ハインリヒ
アウストロ・ダイムラー・プリンツ・ハインリヒ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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