フォルクスワーゲン新型『ID.3ネオ』発表 全面的に刷新された開発手法、その影響を受ける最初のモデル

公開 : 2026.04.16 07:45

室内の使い勝手と質感を改善

フォルクスワーゲンの技術責任者カイ・グリューニッツ氏によると、インテリアこそが「最大の飛躍」を遂げた部分で、その変更点は「初期のID.3に対する顧客からの多くの批判に対応する」ものであり、「ついに真のフォルクスワーゲンに仕上げた」という。

「ID.3は、広々とした室内空間や走行性能、正確な操作性について非常に好意的なフィードバックを得ましたが、改善すべき点もありました。すでに多くの問題を解決しましたが、すべてではありませんでした。だからこそ、新しいID.3で次のステップを踏み出したのです」とグリューニッツ氏は述べた。

フォルクスワーゲンID.3ネオ
フォルクスワーゲンID.3ネオ    AUTOCAR

インテリアは全面的に見直され、高品質で柔らかな素材と、数多くの物理的な操作スイッチが採用されている。特に注目すべきは、物議を醸したタッチ式「スライダー」に代わって、音量調整ノブや空調スイッチが採用された点だ。

さらに、運転席のドアには各窓専用のスイッチが設けられた。当初は、フロントとリアの窓を切り替えるトグルボタン付きのスイッチが2つあった。ステアリングホイールも新設計となり、従来のハプティック(触覚フィードバック付き)ボタンに代わって物理ボタンが配置され、「VW」ロゴもイルミネーション付きとなった。

横向きに配置された13インチのインフォテインメント用タッチスクリーンと、10.25インチのデジタルドライバーディスプレイも新しくなった。後者は、1980年代のゴルフのインストゥルメントクラスターを模してカスタマイズすることも可能だ。

室内の広さを強調するため、曲線的だったダッシュボードは直線的な形状に変更された。また、顧客のフィードバックを受けてセンターコンソールが大型化され、30インチのタブレットが収まる深さの収納スペースと、スマートフォン2台を同時に充電できるワイヤレス充電パッドが備わる。

航続距離と充電速度も向上

エクステリアの変更点はそれほど多くないが、最も注目すべきは、今後登場する『IDポロ』や『IDクロス』とデザインを統一した新しいフロントエンドだ。新しいファミリー感を演出しながら、「IDポロよりは少し大人びた印象」だとグリューニッツ氏は述べている。

ルーフとテールゲートはこれまでブラック塗装だったが、ボディカラー同色となり、以前よりもフラットでワイドな印象を与える。

フォルクスワーゲンID.3ネオ
フォルクスワーゲンID.3ネオ

パワートレインは引き続き3種類用意されるが、バッテリーは一新されている。50kWhバッテリーと170psのモーター、58kWhバッテリーと190psのモーター、そして79kWhバッテリーと231psのモーターという組み合わせだ。

最も効率の良い仕様では航続距離は630kmとなり、以前より約30km伸びた。最大急速充電速度は、79kWhバッテリー搭載モデルで183kWと、わずかに向上している。

公式にはまだ発表されていないが、326psの高性能バージョン『GTXパフォーマンス』の後継モデルが今年後半に発表される見込みであり、その名称は「GTI」になると予想されている。

車載ソフトウェアも最新版となり、トラベルアシスト(半自動運転)やワンペダルモードといった新機能が追加される。バッテリーにはV2L(外部給電)機能も備わる。また、スマートフォンの新しいデジタルキー機能から車両を操作することもできるようになる。グリューニッツ氏は、この新しいソフトウェアによって「さらなるパフォーマンスと、より優れた顧客体験」をもたらすと述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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